December 03, 2010

レジ袋削減はエコでしょうか

全国的に有料化しはじめたのは、2007年くらいから。

2007年1月に、京都市がはじめて制度を導入して、
2008年末には、50以上もの自治体で

スーパーでレジ袋削減という「エコ」運動が始まって、
スーパーのレジ袋は、1枚5円。
みんな「マイバック」を使おうじゃないか、という話がなりました。

日本でレジ袋を使わないことにすると、

1)25万トンもの石油が節約できる。
2)ゴミにしかならないレジ袋を削減すれば、ゴミが減る。
3)海洋投棄されたレジ袋を誤飲してしまう、魚の害が減る。

こんな感じのメリットがあるのです。
「レジ袋下さい」云う人は、環境なんか全然配慮しない自分勝手な人。

でも、レジ袋削減は、エコでしょうか。


じゃあ、【レジ袋を使わないメリット】を見ていきましょう。

1)25万トンもの石油が節約できる。

油田って、あるでしょ。
あれ、地面からガソリンが出るんじゃなくて、
出るのは原油。

この原油を精製塔というのに通して、
「ガス」「ナフサ」「軽油」「重油」に分けるのね。

このナフサが、「粗製ガソリン」。
そのうち、5/6が【重質ナフサ】で、ガソリンの原料、原油の25%。
残り1/6が【軽質ナフサ】で、これはガソリンになれない副産物、原油の5%。

よく人間に必要な栄養素を説明するのに、『木桶のモデル』を使いますが、
石油使用に関しては、この「逆」です。
需要が高いガソリンを作れば、他の軽油や、重油。需要の低い「軽質ナフサ」も作られる。

この「軽質ナフサ」から、レジ袋は作られます。
25万トンの数字は、レジ袋生産量そのものの数字。
レジ袋を使わなくなっても、その分、使い道の無くなった「ナフサ」は減らないの。

結局、違うものに使うか、燃やすか。
つまり、石油の節約には、なってないんです。

原油を節約するなら、その末端をどうするではなくて、
その大元の蛇口(油田)を閉めないとダメだと云うことなんですね。


2)ゴミにしかならないレジ袋を削減すれば、ゴミが減る。

レジ袋の最後の仕事は、だいたいがゴミ袋でした。
レジ袋を減らしてゴミを削減するなら、その代わりの袋を作らないというのが前提です。

レジ袋を燃やすと、高温になりすぎて焼却炉を痛める。
ダイオキシンが発生するという人もいます。

ダイオキシンは、400度ぐらいの低温時にしか出ません。
今の炉は、1000度以上で焼くので、炉を傷めることもありません。

逆に、レジ袋等プラスチック製品は炉の温度を上げるのに、役立ちます。
炉の温度を上げるために、石油をかけて燃やすのです。
その燃料代が削減できるのね。


3)魚の誤飲を防ぐメリット

これはレジ袋うんぬん以前に、捨てる人のモラルの問題。
レジ袋じゃなくても、誤飲するゴミはいっぱいあるもの。


レジ袋削減のメリットとして、3つでした。
でも、それには全部、疑問符がつきます。

レジ袋削減は、エコでしょうか?



この質問は、その答を求めるものでは、ないんです。
僕は、こういう活動に取り組むこと気持ちを、否定したくはないの。

今、地球環境は人間にとって『マイナス』に動いているでしょう。
異常気象とか。

だから、何かしなくちゃいけないと、みんなが思ってる。

でも、「できることからはじめよう」という言葉で、
誰かに提示された、『エコを冠に付けた活動』を始めてしまう。
それが正しいと、信じてしまう。

それはファッションや、宗教と同じです。

どんなに地球生物が滅びても、自然は形を変えて生き残る。
『マイナス』の矛先は、あくまで人間に向いているの。

僕たちは、僕たちのためにエコを考えていかなくてはいけないのだと思う。
そして、それ自体がエゴであることを忘れてはいけないのだと思うの。



bluetailhappiness at 12:12│Comments(27)TrackBack(0)clip!環境をかんがえる 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by ぢゅん   December 03, 2010 12:25
このまえ、テレビでアルピニストの野口さんが言ってました。
「本当のエコをしたいなら、人間が絶滅するしかない。いまのは人間のためで、地球のためじゃないから。」と。
このくらい厳しい認識で、取り組まないといけないんだなと思いました。
なにができるかな、わたしたちに、ね。
2. Posted by 。   December 03, 2010 17:39
割り箸にも、似たような話がありますね。
間伐材を利用した物は、林業の活性化や、
里山の保全につながり、
使用済みのお箸も回収して
再利用されるといいます。
樹脂のお箸を導入するお店が
増えているそうですけど、
洗浄消毒にかかる1膳当たりの費用は、
割り箸より高くつく場合もあると聞きます。

情報は、必ずしも公正に、平等に、
流されているわけではないですものね。

多方面からの情報を提供して、
問題提起をする方が、
必要な時代になってきてるのですよ。
きっとね。
3. Posted by goodtime-masuho   December 03, 2010 18:45
木の国やには「FSC認証割り箸」もあります。

店頭には出ていません。
レジで小声で「FSC認証割り箸」を言って下さい。
4. Posted by Levi   December 03, 2010 21:23
こんにちは

レジ袋がエコかどうかって時々議論になりますが、私は保存するのも捨てるのも面倒なので、もらいません。
それでなくても夫や息子が持って帰ってくる。
その中から使えるものだけ使っています。
それに、ポンポンもらってポンポン捨ててしまうという行為が嫌です。

原油の節約が大元から取り組まなければならないように、地球環境や資源について語る前に、物を大切に使う気持ちを自分を含め多くの人に持って欲しいと思います。

レジ袋等プラスチック製品は炉の温度を上げるのに、役立ちます。
炉の温度を上げるために、石油をかけて燃やすのです。

この話は武田先生が本に書かれていますよね。
でも、理解しにくいんですよね。
石油が原料って言っても、製品になると変化しているから同じように考えてよいのかと思ってしまいます。
一度燃やしてみようかしら。
5. Posted by papa   December 03, 2010 23:38
ぢゅんさん、こんばんは。
「地球を守るために、人類が絶滅すれば良い」というのは、実はとても楽ちんな考え方なんです。

だって、人間が自然と共生して暮らしていくためには、どうしたらよいか。
それを考える方が、大変だもの。

ナウシカで描かれた世界みたいに、たとえ人類が滅びる運命だとしても、僕たちは考える。
たぶんそれが、人間である証だからです。

大丈夫です。
子供達の未来もかかっているんですもの。
そう簡単に滅びませんから。
6. Posted by 。   December 03, 2010 23:44
木の国やで、
レジのお姉さんの耳元に、
「例のあれ・・・」と、ささやいて、
こっそり割り箸を買っていく。
人知れずエコ。
おばばの好みのパターンです。ウフフ
7. Posted by papa   December 03, 2010 23:46
もさん、こんばんは。
問題提起したら、いっぱいあるんですよねー。

ちなみに今回「レジ袋削減」のニュースソースは、こちら。

http://d.hatena.ne.jp/musikusanouen/20101126/1290776364

僕の書いたこの問題、高校生が授業していたんですよ。
ホント素晴らしいですね。

未来は、まだ可能性があると思いませんか。
8. Posted by papa   December 03, 2010 23:47
>木の国やには「FSC認証割り箸」もあります。

割り箸の話が出て、師匠の顔が浮かびました。
あ、来るな、と。

僕も、ニュータイプの仲間入りです。
9. Posted by papa   December 04, 2010 00:03
こんばんは、Leviさん。

もともと、レジ袋って、万引き対策だったんです。

万引きできないように、お客は「買い物袋」を持参しないこと。
お店の備え付けのかごを使って買い物をして、
じゃあ、レジで無料のレジ袋を渡すから、それで持って帰ってね。

・・というスタイルだったのね。

誰かのつごうで始まって、誰かの都合で終わっただけ。
エコかという問いに、答がないんですね。
10. Posted by papa   December 04, 2010 00:09
>こっそり割り箸を買っていく。
 人知れずエコ。

そして、この固い記事につく、固いコメントを
暖かいジョークで砕いて下さる、コメント達者のお二人に、
いつも有り難いなぁと思うの。

ホント、ありがとうございます。
11. Posted by 。   December 04, 2010 01:23
昔、あるアメリカ人の宣教師に、
「YOU・MADE・A・JOKE?」
と、聞かれたので、
「NO,JOKE・MADE・ME.」
と、答えておきました。

高校生の授業、すばらしいですね。
途中までは、私、彼女と全く同意見です。
ただ、結論は違うの。

人は、たしかに自然の一部に過ぎないけれど、
そんな人間のエゴ(意識)が、
地球をこんなにしてしまったのなら、
その人間が意識を変えることで、
償える過去も、
取り戻せる未来も、
あるんじゃないかしら?って、思うのです。

とりあえず、誰かが種を蒔いてくれたから、
次の段階に進めるわけで、
今、自分にできることを
とりあえずやろうと考える方たちは、
次の段階にも、
積極的に進める人たちだと思いますのよ。

本当に考え方を改めなきゃいけない人は、
他にいると思いますわ。
12. Posted by papa   December 04, 2010 10:37
ネットをいろいろ渡り歩いていると、ファッションや宗教になってしまった「エコ」を嘆いたり、笑ったり、非難したり。
いろいろな人がいます。

でも、「この段階」もまた必要だったと思うのです。
少なくとも、この記事を読んで下さった数人の人は、
「あ、そうなのか」と気づいて、考えて下さるかもしれない。

地球の片隅に、ほんの少しの変化が生まれます。

小さな蝶の羽ばたきが、地球の反対側で嵐を起こすことがあります。
世界が変わるきっかけは、小さくても良いのだと思うの。
13. Posted by ぢゅん   December 04, 2010 10:39
そのとおりですね。
関わりをもって、共存することのほうがはるかに知恵も覚悟もいりますね。

もさんやみなさんのコメントを拝見して改めて考えました。
papaさん、みなさん、ありがとうございます!
14. Posted by さくさく   December 04, 2010 10:40
papaさん、こんにちは。

エコとエゴ。難しい問題やわ・・・。

ドラえもんが道具使い間違って
邪馬台国らへんに時代が戻ったとしても
人間はまた同じことを繰り返すんやろなぁ。

だからね、私も将来は何とか頑張って
山の中で自給自足生活をしたいんです。
そして、いろんな人にその素晴らしさを伝えて
『今、原始的な生活がトレンド』みたいな世の中を作るでー!!

ちょっと大風呂敷広げ過ぎました・・・。
15. Posted by わたなべ   December 04, 2010 14:17
 高校生の彼女は、第一義的には「問題提起」というのがあって、結論のようなことはいいませんでした。私の書き方にちょっと誤解があったかも? 
 人間が好きな彼女のことだから、人に希望を託したいという思いが強いのだろうなぁ、と思いながら参加させてもらっていました。
 たぶん、彼女が言いたかった問題提起のひとつは、たとえば「できることからはじめよう!」と言って、あまり深く考えずに「オール電化の家」を選んでしまったりしていいのだろうか? 燃費がいいからといって新車のエコカーに乗り換えてしまってもいいのだろうか? ということではなかったのか?と思いました。
 もしかしたら、彼女が言いたかったのは「できることとは何なのか、そこから考えはじめよう!」ということだったのかもしれません……。
 あれ、ま、なんだか偉そうなこと書いてしまいました、スミマセン。
16. Posted by papa   December 04, 2010 15:41
こんにちは、ぢゅんさん。

アルピニストの野口さんの云いたかったことは、今のエコの在り方に対する戒めだと思いました。
本当に滅びてしまえといっているわけではありませんものね。

このお話は、自由の森学園という私立の学校の公開授業で、とある高校生が選んだテーマです。
素晴らしい学校があるんですね。

でも、エコを自分で考えるとき、何が出来るでしょう?

「原油の元栓を閉める」と書きましたけど。
云うのは簡単ですが、実際やるとなると、
それはとんでもなく大変なことですねー。

ガソリンがないから電気自動車と、シンプルには行きません。
石油がなければ、自動車すら作れないですもの。

もっと小さいことでも良いのかなと思いました。
それを楽しんでやって行ければ、とても素敵です。
17. Posted by papa   December 04, 2010 15:46
さくさくさん、こんにちは。

最近、なんでもそう便利でなくても良いかなぁと、思うことがあります。簡単な仕組みで、壊れてもすぐ直せる昔の道具も、やっぱり人の役にたっていて、人を楽しませていて、工夫する楽しみがありました。
そういう道具は、素朴で美しい。

>『今、原始的な生活がトレンド』みたいな世の中を作るでー!!

シャネルの石斧で、マンモスを追う時代が
来るかもしれませんよ(笑)。
18. Posted by papa   December 04, 2010 16:03
わたなべさん、いろいろ考えさせられる記事でした。

エコの活動が、人間のエゴになりがちであること。
エゴにならない活動ってなんだろうって、
ずっと思っていたのですけど・・

でも、今回、高校生のお話を読んで、思うのは、
エコの本質そのものが『エゴ』ではないかということでした。

エコが『エコノミー(経済)』になってしまうのは、今の私たちのエコが『誰かにためのエコ』だったからではないでしょうか。

エゴでも良いのだと思うのです。

私たちは、私たちのために、自然と共存する道を探す。
私たちが、私たちのために。

それを前提に、改めて「できること」って、なんだろう。
みんなで考えられたら良いなぁと、思うのです。

19. Posted by 。   December 04, 2010 18:17
。←これは、モスラのりん粉です。
蝶々のはばたきの中に、
蛾も1匹混ぜて下さいな。(*^_^*)
20. Posted by papa   December 05, 2010 00:30
モスラは、存在そのものが嵐というか、天災というか。

いや、も。さんのことじゃないですよ。
違いますから。
21. Posted by 。   December 05, 2010 10:45
ほほほほ
ほ~っほっほっほっほっほ
。 。 。 。 。 。
 。 。 。 。 。 。
。 。 。 。 。 。

(りん粉の嵐)

ち~っとも、気にしてなくてよぉ。
22. Posted by goodtime-masuho   December 05, 2010 17:02
パッパッパッパ!!

ウン?なんか降ってきたぞ~。

洗濯物取り込まなくちゃ!!
23. Posted by papa   December 05, 2010 22:46
・・なんだろう、会ったこともない2人のこのチームワークは。
24. Posted by もも   December 09, 2010 11:54
あった(^^♪
こんにちは~。
また読ませていただきまーす☆
25. Posted by papa   December 09, 2010 13:29
こんにちは、ももさん。

なんだか更新も滞っています。
パソコン部屋、寒いんだもの。
ほとんど外気温です、ここ。
26. Posted by 有料化   September 15, 2013 00:56
経済を活性化させるにはどうしてもエネルギーの消費は不可欠です。日本はデフレ不況下でさらに自らをエコと称して、経済活動そのものに蓋をしているよう思います。エコで資源も大事ですが消費した分以上のリサイクルやクリーンな廃棄能力向上を目指すべきだと思います。
27. Posted by papa   September 16, 2013 06:15
そう思います。
しかし、エネルギーを大量消費しなければ、失墜する経済のかたちが間違っていないでしょうか。

森を切り、メガソーラー発電を作る。
考えもせず、エコエコ云ってると、森が全部なくなって、息が出来なくなってから、はじめて、あ、まずいなと思う。
そんな笑い話も、現実化しちゃいます。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔