April 22, 2011

バイオマスでごはんを作る 1)プラック

かつて、「こふく亭」というレストランがありました。
レストランで使う、全てのエネルギーを自給自足する「環境循環型レストラン」。

今時、電気もガスもない究極のエコ・キッチン。

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そのキッチンの火力の主力が、この「プラック」というクッキングストーブ。
フランスで30年前まで使われていたものをベースに、
デザイン、設計した道具でした。
(このストーブは、2代目プラックですね)


プラックの燃料は「ミズナラの薪」。
最大、表面温度350℃という高い火力を持ちます。

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左側が「火室」になっていて、そこで轟々と薪が燃えます。

火室内の温度は、最大で、450℃を超えます

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右側は、オーブン。
テラコッタ(イタリアのレンガ)の板が仕込まれていて、
薪のくべ方で、オーブンを290℃から150℃に調節できます。

蓄熱することで、焼き野菜やパウンドケーキを焼くことが出来ました。

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火室の上は、大きな鉄板が乗っています。
この鉄板をフランス語で「プラック」と呼ぶのね。

直火の上は、温度が高く、
離れるにつれ、温度が低くなる。
鍋の置く位置で、直感的に温度調節が可能です。

普通、薪って「煮る」か、「焼く」かしか出来ないのですけど・・・

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プラックでは、煮る、焼く、オーブン焼き、揚げる、蒸す。
様々な調理が可能で、最大5個の鍋を同時に調理することも出来ます。
(「炒める」だけが苦手)

でも、「温度管理って、難しいんじゃない?」って、思うでしょう?

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この「秘密道具」で、温度は管理されます。
銃の先から、ビーッとレーザーが出る。

直接触ることをしないで、温度を測ることが出来る「非接触型赤外線温度計」。

超便利です。
これ無かったら、ここまで「薪の火力」を使えなかったもん。

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「薪」だけで、こんなん作っていました。
懲りずに、良くやってたなぁ。

プラックの万能性を使えば、不可能は無いのだ。


こふく亭というレストランがありました。
でも。
今は、もうありません。

原発事故の災害があったから、今、そのレストランがあったら・・とか、
こふく亭は、時代に早すぎたとか、最近、会う人に良く云われるのですけど。

プラックは、一日に5束の薪を使いました。
熱効率が低く、燃費が悪いのです。

ストックしてある薪もいつか使い切って、調理できなくなったでしょう。
みんなが、同じように使い始めれば、山に木が、残りません。

『eco』を考えるとき。
一番大切なことは、持続可能性だと思う。

そして、どんなに志が高くても、続いていかないことに意味は無いの。
経済的にも、きちんと成り立ったものでなくてはならない。

僕の新しいお店「Ohana」。

Ohanaで、そのままの『こふく亭』をやろうとは思っていないけど、
環境に配慮した、新しいスタイルの「レストラン」が実現しつつあります。

便利ではないけど、その中で創意工夫を重ねていく知恵。
こふく亭で得たものは、ちゃんと残っています。

それがいつまでも続いて、誰かの笑顔を作り続けるなら、
僕が探していたものの答になると思うのです。


bluetailhappiness at 23:59│Comments(18)TrackBack(0)clip!環境をかんがえる 

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この記事へのコメント

1. Posted by manmo   April 23, 2011 09:37
薪の火力を感覚とくべ方で調整する、、
昔、子供の頃、おばあちゃんちにあった土間で、薪でごはんを炊いているのや五右衛門風呂を不思議に見ていたのを思い出します。

こふく亭でいただいたごはんの、まさに食べ物からエネルギーをいただいていると実感する食べて体の芯から湧き出るあたたかさ、美味しさ、そして見た目の美しさ、心地よい空間、忘れられません!
幼稚園バスがそばに止まっていて子供たちが田んぼでわいわいどろんこ遊びしている光景も和みました。
今、時代が求めているのはこんなレストラン。Ohanaが待ち遠しいです♪
2. Posted by 直子。   April 23, 2011 15:11
ohanaへ行く事は、
今のわたしの最大のご褒美なのです。

わたしの料理の道は、始まったばかりですが、人生のおしまいまでこの道を歩く事は間違いないみたい。

papaさんの事は、りょうやさんと言うかたのブログで知りました。
こふく亭で撮られたお料理の写真を見ました。

このひと皿にビッシリ詰まった何かを
感じました…。


ohana、気長に楽しみに待ってますよ(^ ^)

わたしも毎日が修行です。
今日よりも明日、もっと人に寄り添える料理が作れますように(^_-)

3. Posted by goodtime-masuho   April 23, 2011 21:14
今なら「木の国や」に薪有ります(有料です)。


4. Posted by papa   April 24, 2011 08:29
ほんの一昔前まで、みんなが薪と炭で生活し炊いたのですね。
当然、お店も全部、薪と炭でやっていたわけで。

冷蔵庫も、無いし。

こふく亭での一年は、ちょっとしたタイムスリップのようでした。

毎日生き残るのが大変だったけど、今、思うと楽しい思い出だけが残ります。

5. Posted by papa   April 24, 2011 08:36
直子さん。こんにちは。

自分専用のキッチンは、長年の夢だったのね。
自分に合った台の高さ、道具、かまど、棚、水道や電気の配置。

自分のキッチンを作ることって、今までの自分のやってきたことが、そのまま表現されることだと思う。

ずいぶん遠回りしてきましたが、それで良かったと思えるのです。
6. Posted by papa   April 24, 2011 08:39
>今なら「木の国や」に薪有ります(有料です)。

あっ、また、商売してる(笑)。

もう!
師匠、最近、思いっきりコメント欄に店を開くんだから。
7. Posted by goodtime-masuho   April 24, 2011 09:30
今なら「木の国や」に薪あります。

“今なら”がポイントです。

木質燃料―エコと思われてますが、
安定供給の仕組みがあまりない。

原子力に頼らず家庭での熱を生み出せる、
でも安定供給には様々なハードルがあり、
化石燃料に価格、使いやすさ、便利さの面で
劣勢を強いられてます。

この状況を打破しようと心ある人たちが
動き出そうとしています。
昨日、縁あってその場に立ち会う機会を得ました。

「木の国や」の薪割大会がそういった場と
なりました。

一般の参加者が少なく、また悪天候だったため、
玉切りされたものの割きれずに沢山の
クヌギ、ナラが木の国やに山積みにされています。
日本の山、森の縮図がここにあります。
8. Posted by はるすけ   April 24, 2011 20:29
papaさんこんばんは(^^)

新しいレストランへと向かうその時に、このような世の中になったのも、おおきな意味があったんですね。
ohana発、持続可能なエネルギー(蜜蜂の羽音…のパックリ笑)
紆余曲折しながらも完成した姿が目に浮かびます^^

でも、今度はゆるぎない姿を造り上げていると思います。papaさんなら。
9. Posted by papa   April 24, 2011 22:16
>“今なら”がポイントです。

師匠、3文字に込められた想いが深すぎて、裏の裏まで、読みきれませんて。

>木質燃料―エコと思われてますが、
 安定供給の仕組みがあまりない。

おっしゃるとおりです。

「カーボンフリー」のクリーンエネルギーと云っても、江戸時代のように片っ端から伐採して、どんどん燃やすわけにはいきません。
供給ルートが、ちゃんと確立している必要があります。

ただ、建築現場から出る不要な材や、植木屋さんが伐採した木は、産業廃棄物として捨てられていますから、それが上手く集まれば、レストランで使う分は、上手くいきそうです。

今のエネルギー社会をバイオマスで賄うのは、不可能です。
それでも、そういったエネルギーにも、幅広く目を向けていければと思います。


薪割り大会、毎回、用事が入ってなかなか参加できないでいます。
でも、残ってる薪を僕が全部割っても、意味がなさそうですね。

3回目、やるならぜひ、お声をかけてください。
盛り上げます。
10. Posted by papa   April 24, 2011 22:30
はるすけさま。

>紆余曲折

「七転八倒」の次に好きな言葉です。
最初から、完成しないと思います。
でもきっと、それで良いのですよね。

こふく亭は進みすぎていて、僕が追いつきませんでした。

Ohanaは、石積みのように。
じっくり時間をかけて、創り上げていきたい。
その中で、僕も一緒に成長していきたいと思います。
11. Posted by 。   April 27, 2011 16:43
♪おぉ、ブレネリ
 あな~たのぉ
 薪は、どこぉ?
 わた~しのぉ
 薪はぁ
 「木の国や」よぉ
 クヌギやナラの
 薪なのよぉ
 やーっほー、
 ほーっとららら、
 やっほ、
 ほーとららら、
 やほ       ?

YAHOOで調べましたら、
連休後半のお天気は、
荒れ模様とか・・・

で?いつ、なさいますの?
パパさんの
薪割りパフォーマンス?
12. Posted by goodtime-masuho   April 27, 2011 17:21
>で?いつ、なさいますの?
 パパさんの
 薪割りパフォーマンス?

残念ながら
当面イベントとしての薪割は未定です。
これからは緑のカーテンの季節で忙しくなりますので。
悪しからず。
13. Posted by papa   April 27, 2011 18:18
>ほーとららら、
 やほ?

替え歌、フルコーラスで来ますか。
最近、反応がなかったので、油断していました。
14. Posted by papa   April 27, 2011 18:19
>これからは緑のカーテンの季節で忙しくなりますので。
 悪しからず。

コメント連携するように見せかけて、ばっさり斬り捨てましたね。
大丈夫、僕は緑のカーテンも割れますから。
15. Posted by 。   April 28, 2011 08:51
。 。 。 。 。 。
 。 。 。 。 。 。
。 。 。 。 。 。
 。 。 。 。 。 。
。 。 。 。 。 。


モスラは、忘れた頃にやってくる・・・

「木の国や」の“緑のカーテン”の看板に、
点々を落書きしたら、
“緑のガーデン”に、なりますわね。(ニヤリ)
ほーっ、ほっ、ほっ、ほっ
我ながら、やることが小さい・・・(;-_-+
16. Posted by goodtime-masuho   April 29, 2011 16:09
>“緑のガーデン”

屋根緑化もご覧いただけます。

トタン屋根の上に芝を植えて、
イワダレ草を植えました。

どんな方法で屋根に土を乗せたか、
木の国やに来た人だけにお教えしますよ。

ふふふふ。

小さな白い花が屋根に咲き出しました。
17. Posted by papa   April 29, 2011 21:05
>。 。 。 。 。 。

前半半分、スパムメールですよ、それ(笑)。

>モスラは、忘れた頃にやってくる・・・

実は、先の僕のコメントが、召喚魔法になっていたりします。
また、コメント下さるかなぁと思って。
18. Posted by papa   April 29, 2011 21:06
>木の国やに来た人だけにお教えしますよ。

やっぱり、宣伝じゃないですか(笑)。
でも、その話、今一番、興味あります。

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