February 12, 2012

ロケットストーブ 6)大型ロケットストーブの実用的燃焼法

ロケットストーブ燃焼1

ロケットストーブの定番の『薪の供給方法』は、こんなかんじ。

縦にまっすぐ薪が入り、お線香を逆にしたみたいに、
下から順に、燃える。

長い薪を燃やすことが出来るし、薪の連続供給も可能。
これは、ロケットストーブの【メリット】のひとつでも、あるのね。


IMG_1032

長い薪を供給?

極端だけど、こういう感じ。
これだと長すぎて、手で支えてやらないと危ない。

これが「枝」だと、節が引っかかる。
下手すると、火のついた薪があさっての方向に倒れて、
火事になっちゃうかもしれない。


IMG_2289

かといって、ずっと手で持ってる訳にもいかないし。
熱いもん。


IMG_2503

燃えても、3cm角くらいの太さ2本が限界。


IMG_2493

太い薪を何本も差すと、上手く燃えない。

空気取り入れ口(吸気面)を少なくし過ぎて、
酸欠になっちゃうの。

だからって、細い薪じゃ、すぐにチロチロ燃え尽きて、
粘土で作ったベンチシートを暖めるだけの『火力』が出ない。

大型のロケットストーブでは『縦に差す燃焼方法』は、
デメリットも多いの。


どうするか。


IMG_2330

まず、ロケットストーブの初期設定だと、
焚き口が低く作ってあるでしょ。

これがダメ。


IMG_2335

こんなん付けたり。


IMG_2338

こんなにしたけど。


IMG_2336

結局、フラットになった。
完全燃焼するロケットストーブでは、
灰もそんなに出ないしね。


IMG_2484

焚き口を上に伸ばす作戦で、
こんなん買ってきて。


IMG_2492

こんなにしたり。


PC291343

こんなんになったりしたあげく。


IMG_2504

上から入れる方法は、どうしてもダメであることに気づく。

普通の薪ストーブみたいに、太い薪がゴウゴウと燃えないと、
こんなにでっかい粘土のベンチシート、暖まらないもん。


IMG_2508

ふと、奥に薪を突っ込んでみる。


IMG_2510

あ、燃えた。


IMG_2515

ヒートライザーに、おき火を作って、
その上に薪をどんどん積んでいくの。

そこに、ゴーッとロケット竜の吸気が入る。
薪は真っ赤になって、ものすごいカロリーを出し始めます。


ロケットストーブ燃焼2

つまり「おき火」を作って、煙道(長さ480ミリのトンネル)が、
そのまんま『燃焼室』に変わっちゃうの。

そのためには、横から長い薪が入る新しい「焚き口の形」が必要。


P2040003

試験的にこんな形になった。
ていうか、ちょっと失敗した。

どんまい。


P2100014

じゃ、燃やすから見ててね。

まず、かんなくず。
(乾燥した杉の葉っぱでも、良いの)


P2100016

ぎゅっと絞った、新聞紙1枚。
(松ぼっくりでも、良いの)


P2100017

ナタで細く割った、焚き付け。


P2100019

ちょっと見えないけど、焚き付けで煙道に
「やぐら」を組んである。

風がながれるように、するのね。


P2100020

「やぐら」の前に、かんなくず → 新聞紙 → 焚き付け の順で積みます。


P2100022

着火。


P2100023

まず、かんなくずが『炎』を生みます。


P2100025

新聞紙で、炎が膨らむの。


P2100026

その火力で、焚き付けが燃え、
自然にロケットの吸気が、始まります。

もう、吸い込ませるためになーにもすることは無いの。
あっという間に、「やぐら」も炎に包まれます。


P2100031

立てている「焚き付け」が、だいたい火がついたところで・・


P2100032

・・中に突っ込んじゃう。

もう「やぐら」も炭化して「おき火」が出来はじめているでしょう。
燃焼室の温度も、急上昇しています。


P2100033

ある程度、燃焼室が暖まれば、
次の薪を上に乗せていくだけで、どんどん食べてくれます。


P2100038

この方法だと、横引き6m先の排気温度が、
たった5分で30℃を越えます。


P2100042

じゃあ、太い薪。
行ってみましょうか。

3cm×4cmのやや太め。
長さ50cm。


P2100044

50cmが一気に入ります。
で、一気に燃えるの。

だいたい30分くらいかけて、薪は完全に燃え尽きます。

燃え尽きても、おき火さえ残っていれば、
次の薪を乗せるだけで、ゴウゴウと吸気が始まり、
あっという間に着火します。

それがロケットストーブの最大の強み。


P2100047

15分で、温度も40℃に上昇。

このまま燃やし続けて、65℃まで、連続フルパワー運転してみました。
鋼鉄のロケットストーブ本体も、220℃まで暖まりました。
触ると、かなり熱い。


P2100011

半日燃やして、灰はこれだけね。


P2060008

ちょっと安心した。

だって、これだけ頑張って、実用化出来なかったら、
嫁さんにめっちゃ、怒られるもの。


でもさ。
この燃焼方法なら、ロケットストーブの強みを生かしながら、
デメリットを全て克服出来るでしょ?

想うことは、実現する。

あと僕は、実用可能な蓄熱ユニット(ベンチ)を作るだけ。

頑張ります。
素敵なベンチを作りますね。


【関連する記事】
ロケットストーブの原理 パーフェクトマニュアル
5分で分かるロケットストーブの原理<改訂版>
ロケットストーブ 1)ロケットストーブの設計
ロケットストーブ 2)蓄熱ユニットの設計
ロケットストーブ 3)スコリアと配管
ロケットストーブ 4)黄金の粘土
Simple Rocket Stove(ロケットストーブ1号)
ロケットストーブ 5)ロケットストーブの製作
ロケットストーブ 6)大型ロケットストーブの実用的燃焼法
ロケットストーブ 7)ロケットストーブの欠点


bluetailhappiness at 00:08│Comments(5)TrackBack(0)clip!ロケットストーブ 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by kata   February 12, 2012 03:44
うちの家での体験から情報を簡単に。
U字溝で作ったロケットストーブは、ヒートライザ内部煙突がコンクリートだからそこが暖まるまで(割と時間がかかる)本来のドラフト性能=強力な燃焼が生まれないですね。
現在やってらっしゃるように横引きに燃料を入れて燃やした後はヒートライザも暖まりおそらく縦に太い薪を入れても普通に燃やせるようになっているのではないかと思われます。横引きの底面に薪を入れるやり方だと空気がうまく当たらず煙も出やすいし、ゴーゴーと燃やすとヒートライザの上まで炎があがって上の鉄の温度が上がりすぎる=劣化するのではないでしょうか?(うちの場合350度位まで上がってしまいます)上から薪を入れるやり方の場合、吸い込み口の径を絞ってやると流速が上がって煙の逆流を防ぐ事ができるようです。キャブレターや散水ホースのように。あと、ヒートライザ出口の灰取り口は絶対必要です。ドラフトで灰も相当吹き上がっているようです。
2. Posted by papa   February 12, 2012 11:11
ありがとうございます、kataさん。

おき火状態になった薪は、炭化していて、
燃焼のためにそれほど多くの酸素を必要としないようです。
新しくくべる薪の「量」と「大きさ」をコントロールすることで、
煙の発生を抑えることが出来ました。
排気口を燃焼室として利用する場合、くべ方にも寄りますが、
通風面積が30〜40%も残っていれば十分だと思われます。

トップの部分は、ドラム缶の3倍の厚さのストーブ用鋼鉄に差し替えましたので、とりあえずの劣化は心配要らないようです。
むしろ、U字溝のほうが心配です。

ヒートライザーと煙突の接続部に灰受けを付けていますが、
まだ、ほとんど灰を回収出来ていません。
ヒートライザー底部に溜まっている可能性もありますが、
むしろ断熱になって、良い結果を生むと考えています。

焚き口を絞るアイデア、とても参考になりました。
吸気温度も高くなるし、より効率の良い燃焼が出来そうですね。
これから造作に入りますが、工夫してみたいと思います。
3. Posted by papa   February 12, 2012 13:02
あ。そういえば、この燃やし方。
もう一つ、メリットがあって。

今までロケットストーブで燃やすことが難しかった、
1〜2cmくらいの端材も燃やすことが出来ます。
燃やす材の形状を選ばないとこ。

板を燃やすのは、苦手なようで。
それは、ナタで割らなければいけないんですけど。
4. Posted by yoda   February 20, 2012 21:21
5 コンバンワ
YouTubeでロケットスト
ーブを知りコチラにたどり着きました
自分はあの震災で家を流し現在仮設住宅に住んでいます
なのでマイハウスを考え中です趣味はsurfingとcampです

しかし
スバラシイです
お仲間さんも情熱も
いろいろ参考にさせていただきたいです
5. Posted by papa   February 20, 2012 22:39
yoda様。
はじめまして。

どこかの緑色のジュダイマスターが目に浮かび、
つい「様」付けてしまいました。
お許し下さい。

サーフィンとキャンプは、僕の憧れのスキルです。
泳ぐのは得意ではなく、つい山梨に来てしまいましたが。

ロケットストーブは、データをまとめて、
それがどこかでお役に立てばと思い、記事をまとめました。
仲間にも恵まれ、七転八倒してますが、Ohanaというレストランの生まれる日も近そうです。

頑張りますね。


この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔