August 18, 2010

ひとつのはじまりに

僕がね、都内のオーガニックレストランを辞めて、地元に帰った頃。
もう3年くらい前かな。

とある街場のレストランで、働いていた頃の話です・・。


そこはね、ファミリーレストランのような店でした。
ランチを作るのに、まずカタログを開くの。

海老フライ(M)1箱と、デミグラスハンバーグ160g×50パック。
サウザンアイランドドレッシング2本。
千切りキャベツ3袋。
チキンコンソメ1kg。

選ぶでしょ。
あとは、発注するだけ。
それがお皿にのるの。800円。


レストランとか、カフェって。
経営するの、すごく大変なのだと思う。

利益をあげるために、人件費を削り、効率をひたすら追求するの。
だから、「発注」になる。
安いし、簡単。

それを非難するつもりはないです。
大変なの知っているから。


最低ランクの調味料。安い食材。冷凍の野菜や魚。
どんなに質の低い食材であっても、美味しいものを作ることが出来ました。

一番大切なのは、食材の善し悪しではなく、
作る人のこころなのだと、教えてくれた人がいたから。

僕の作りたい料理じゃなかったけど・・
お客さんが喜んでくれる顔は嬉しかった。

どこにでも、道はあると思うの。


この道。
料理人という職業で、そのテクニックに熟達することは、
さして難しいことではありません。

一番求められるのは、作り手のこころの置き方だと、思うの。

料理は「人が人のために作るもの」です。

どんなに熟達した技術があっても、そこに料理以上のものを見いだせなかったら、
それは、人間のこころを豊かにはしません。
食べてくれる人の心に、届かないと思う。

どんなにロボットが進化しても、料理人という仕事は無くならない。
ロボットの料理が、人の心を打つことはないからです。


オーガニックで、レストランとか、カフェって。
経営するの、さらに想像も出来ないくらい大変な事だと思うの。

心と体に優しいけど、楽な仕事ではありません。

品質が大切だから、良い食材を使い放題というわけでもありませんし、
理想だけで、経済的に自立できなければ、お店は消えて無くなります。

こふく亭も、なくなっちゃったしね。

天国のような場所はありません。
でも、天国のような場所を作ることは出来る。

この仕事を選んだことを後悔していません。
この道が、僕の選んだ道だもの。


ki











こふく亭のキッチンの窓から見えた風景。

夏の木々の間を通して、遠くから子供達の歌う声が聞こえます。
しばらく、仕事の手を止めて、ひと休みしました。

ごはんを作ることを通して、
なにか未来に残せるものを作りたいな。


ひとつのはじまりに。


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この記事へのコメント

1. Posted by goodtime-masuho   August 18, 2010 16:06
>諦めません。
>この仕事を選んだことを後悔していません。

Never too late.
2. Posted by papa   August 18, 2010 17:54
テクニックに熟達することは、難しくありませんが、
楽ではありません。
僕はまだ自分の技術が達人の域に達しているとも思っていません。

でも、やっと自分の道が見えたと思うのです。
嬉しいな。頑張っちゃいます。
3. Posted by チル♪   August 19, 2010 07:48
>料理は「人が人のために作るもの」
私は「食べなきゃいけないから作る」って感じでした。
今日は主人の顔を思い浮かべながら作ってみます。
papaさんのお店が楽しみです。
本当においしいと思える料理に出会えそう。
頑張っちゃってください!!


4. Posted by papa   August 19, 2010 08:10
チル♪さん、こんにちは。

「人が人のために作るもの」は、有名な音楽家で指揮者だったカラヤンの言葉です。
彼は、『音楽』について使いましたが、全ての「つくる」職業のマスターについて、同じだと思うの。

木工でも、料理でも。

気持ちがあれば、技術は後からついてきますよん。
僕も今日一日、しっかり美味しいものを作ってきます。
5. Posted by goodtime-masuho   August 19, 2010 09:47
心して味わうべし。
6. Posted by papa   August 19, 2010 18:53
おかわりもあります(笑)。
7. Posted by おちゃのじかん   August 20, 2010 09:01
作る人の心・・・papaさんのブログや姿勢はいつも日々の忙しさに忘れかけてた大切なことを思い出させてくれます。私よりずっと若いのに、しっかりしていて、勉強熱心で、料理も美味しくて・・・ちょっと癪。でも、知り合えてよかったです
8. Posted by たいっちゃん   August 20, 2010 09:36
はじめまして。
Yumaくんのところから来ました。

papaさんのYumaくんへの言葉。
同じ飲食に携わる者として、すごく感銘しました。
店のブログで「花小路」のことに触れたいのですが、もしご迷惑でなければpapaさんの文章を少し引用させていただいてもよろしいでしょうか。

厚かましいお願いで申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
9. Posted by papa   August 20, 2010 23:15
>・・・ちょっと癪。

ライバルだ(笑)。
10. Posted by papa   August 20, 2010 23:19
たいっちゃん。

ちょっとYumaさんの気持ちを汲んでいたかなと反省しました。
それで文章を少し直したの。

引用構いません。お願いします。

Yuma君、ラストスパートですね。
花小路、閉まる前に、這ってでも伺います。
で、パワーアップして、帰ってきてね。

僕を悔しがらせるようなごはん、期待しています。
11. Posted by 。   August 21, 2010 01:19
BLUETAIL HAPPINESS
BLUE A L HAPPINESS→IT
U A L HAPPINE →BLESS
U L H INE →PAPA
U L H INE →HILUNE

IT BLESS PAPA“HILUNE”
残暑お見舞い申し上げます
12. Posted by papa   August 21, 2010 02:43
もさん、お帰りなさい。いらっしゃい。
お久しぶりで、嬉しい。

>HILUNE

昼寝?
13. Posted by Yuma   August 21, 2010 22:27
あ、文章あのままで良かったですよ?
エールを送ってもらってると思ってました。

悔しがらせるかぁ。。。プレッシャーだなぁ。
まあパパさんとお話できるのを楽しみにしてますね。
14. Posted by papa   August 22, 2010 09:10
あ、良かった?

プレッシャーです。
そっちの方が面白い人生でしょ?

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