September 01, 2010

環境ってなんだろう?

地球が歴史が46億年。
これを『一年』に例える話がありますね。

1月1日、地球誕生。
4月くらいには、原始的な生き物が生まれるも、
海から陸に上がってきたのは、12月入ってから。

大晦日(31日)の23時37分。
除夜の鐘の鳴り始めた頃に、ひょっこり現れたのが人間のご先祖様です。

それで、ゴーンと鐘が鳴って、現在。
地球環境がかなり危ないところまで来ています。

でも、環境って、なんだろうと思うの。


僕たちが「環境」を守らなきゃっていうとき、
それは『人間にとっての環境』を指しています。

もともと地球の上に、生物がいない時代の方が長い。
地上に『森』が生まれたのも、12月に入ってからですから。

地球の表面に、人間がいても、いなくても。
海の中に鯨がいても、いなくなても。
森が豊かでも、荒廃しても。
彗星が衝突して、火山が噴火して、氷河期で全てが凍り付いても。

地球は回り続けます。
彼にとっては、たいした問題じゃないんです。

平均気温が3度上がったとか、オゾンホールが2倍に広がったとかは、
ぜんぶ人間の問題です。

では、何が問題なのでしょう。


蚊の生態について記事を書いたことがありますが、
蚊の主食は花の蜜。
彼らは、花粉の交配に役立ちますし、ボウフラは水を浄化します。

でも、彼らはデング熱などの感染症を媒介しますから、
人間は、蚊に「遺伝子組み換え」を施して、滅ぼしてしまいます。

【蚊を絶滅させるための取り組みについて】

僕もね、蚊は叩きますよ。
でも、「遺伝子組み換え」を施した蚊を自然界に放つのは、賛成できない。

安全か、安全じゃないか。
確かなのは、それは「不自然」だということ。


昔は、コレラやペストのような菌がおこす感染症で、たくさんの人間が死んでいましたけど、今の時代、そんなことはありませんね。
科学の勝利です。

今は、どっちかというとウイルス。
「口蹄疫こうていえき」とか、「新型インフルエンザ」とか、流行りましたもの。

ウイルスって、やっつけても、次から次へと出てくるでしょ。

実は、ウイルスって生物じゃないの。

遺伝子は持ってるけど、酵素系を持っていない。
つまり自分たちだけでは、自分のコピーさえを作ることも出来ないんです。

他の生物の細胞に入り込み、その中にある材料で自分のコピーをドバーっと作るの。

単細胞生物のコレラやペストは、人間と「偏利共生へんりきょうせい」をしています。
「偏利」だから、都合がよいのはコレラやペストだけ。
人間は病気になるだけですね。

菌にしてみれば、自分たちが増えるために、居心地の良い場所ですから、
出来るだけ宿主を殺さないようにするの。
中には死んじゃうケースもあるけど。

細菌型感染症は、強い個体を残していくための淘汰作用として、
働いていると云えます。

でも、ウイルスは違う。

ウイルスの中には、とりついた細胞を有無を云わず殺すものがあります。
ほとんど自爆です。生物の常識では考えられません。

香港で流行した「鳥インフルエンザ」のように、
変異のスピードが速すぎてワクチンが作れないタイプが出てきています。
作れたとしても、変異をしてしまうとワクチン効果が薄くなってしまうため、
そういったタイプはかなり驚異です。

この変異というもの。

変異により新種のウイルスが出現する時には、
その元になる「ウイルスが取り憑いた細胞」の
遺伝子レベルでの変異が潜んでいます。

感染生物の『遺伝子の変異』があって、それが原因でウイルスの変異が起こる。
ウイルスの変異よりも、感染先の生物の変異が先なんです。


感染生物の『遺伝子の変異』は、不自然な環境の中で起こります。
たとえば、新型インフルエンザの場合。

「豚インフルエンザ」とも呼ばれる「新型ウイルス」の発生源は、豚肉を作る工場でした。

豚肉工場で、豚は商品です。
密飼いされた劣悪の環境で飼われた豚は、ストレスも多く、病気になりやすい。
そこに大量の薬を投与して、病気の蔓延を封じています。
その環境が、感染生物の変異を起こす。

その変異した細胞の酵素系を使ってコピーされたウイルスが、
突然変異の脅威の新ウイルスとなって現れてくる。

それが「新型(豚)インフルエンザ」として、世界的な猛威を振るいました。

ウイルスの役割があるとしたら、「世界の鏡」です。
それは僕たちの不自然さを映しています。

暮らしが便利になっていく過程で、
僕たちの暮らしって、すごく不自然になりつつあるように思うの。
環境問題のうしろに、見え隠れする本当の問題だと思う。


環境問題に取り組みながら、
これは自然かな、自然じゃないかなって、判断できる人になりたい。
そういうことを伝えていきたい。

いつか人間も、地球と共生できる種になれると思うから。




関連する記事

【新型インフルエンザ】
【エコという言葉】
【食べるとエコ】
【蚊の撃退法 完全版】


bluetailhappiness at 13:40│Comments(12)TrackBack(0)clip!環境をかんがえる 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by 。   September 01, 2010 15:11
なるほど、
ウィルスが、生物と非生物の間の存在
って呼ばれるのは、そういうことなのね。

自然て、何なのかしらね?
風水じゃ、人の作った物も、自然の一部
って言うけれど、
節度ってものがあるわよね?
2. Posted by さくさく   September 01, 2010 17:49
高性能焼却炉を作ったり、
二酸化炭素を地中に埋めたり、
人間は元を断たずに
結果だけを変えようとします。
本末転倒ですよね。
田畑で自給自足して、
薪を燃料にして、
足で移動して牛馬で荷物運び、
足りない物は物々交換、
暗くなったら寝る。
そんな生活に戻せば解決する。
それしかないとなれば
死に物狂いで順応すると思うんですけど、
やっぱり無理なのかなぁ・・・。
3. Posted by コメ吉   September 01, 2010 19:35
はじめまして。
【奮闘気】から楽しく読ませていただいてました。
papaさんのブログ素敵ですね!

わたしは(不自然なもの)は(不自然なものを調和するもの)を生む。そう思ってます。
地球は私達が存在するずっと前から存在してました。私達は何かを調和するためにポンと現れたの
ではないでしょうか・・・。今の私達を見ると、
地球にとって今の私達は不自然なものとみなされるのかなぁ?

今度は私達が何かによって調和される時が来るのかなぁ。









人間は自然物なんだということが
当たり前でありたい。そう思うこのごろです。


4. Posted by papa   September 02, 2010 01:17
もさん、こんばんは。

>自然て、何なのかしらね?

呼吸も、僕たちが話したりすること。
食物連鎖。生まれて、死ぬこと。

「循環する」というのは、ひとつの真理だと思うの。
自然って、そのサイクルだと思う。

人為的か、人為的ではないかの比較で云ったら、人間のすることは自然農であっても全部「不自然」になっちゃう。

僕たちが「自然であること」のかたちが、ちゃんとあると思うの。
「自然であること」は、「循環する」だと思う。

昔の日本では、死んだら土葬にし、卒塔婆をたて、
33回忌が来たら、それを倒して、故人の魂は土に帰る。
生活で生まれる灰、道具、衣服、排泄物。
全ては、自然から生まれ、自然に帰る。

そういう生活が、当たり前にあったようです。

今は、人間だけが、循環していない。
なぜでしょうね。

循環する暮らしが、現代の中に取り入れられないか。
そういうことを考えて見たいと思うんです。
5. Posted by papa   September 02, 2010 01:29
さくさくさん、こんばんは。

今の便利な社会から、最低でも昭和30年代以前の暮らしに戻しましょうというのは、難しいと思うの。

それは、かまどを使っていて、思いました。
かまど使ってから、ガス使うと、びっくりするくらい便利ですもの。

そしたら、新しいかたちに進むしかないかなと思うんです。


6. Posted by papa   September 02, 2010 02:50
コメ吉さん、はじめまして。

『不自然なものは、それを調和するものを生む』という
コメ吉さんの考え方で思い出したのですが・・

ウイルスの話は、もう一つあるのです。
科学的に微妙だから、書かなかったんですけど。

学会から異端視された「千島学説」の中に、『ウイルスの自然発生説』というものがあります。
『第3学説』ですね。

ウイルスは生物の体の中から、自然にやってくるというもの。

同じく異端視されている医師ガストン・ネサンは、独自の理論で開発した超高性能顕微鏡「ソマトスコープ」で、これを実証する発見をしています。

それが「ソマチッド」。

人の血液の中にある「細胞よりもはるかに小さな生殖する有機体」。
これがすごいの。

1)摂氏200度以上の高温でも死なない。
2)どんな生物も殺す『5万レムの放射線』にも耐える。
3)塩酸の影響も全く受けない。
4)遠心分離機にかけてもびくともしない。

めちゃくちゃ不死身じゃないか。
これが僕たちの血液の中にうようよいて、仕事をしている。
白血球みたいにね。

僕は、こういう話好きです。
一般的に信じられていることが全てじゃないもの。
7. Posted by papa   September 02, 2010 02:51
生物が健康な状態では、ソマチッドが『原型』、『胞子』、『二重胞子』に変化するだけで、この3つの形でサイクルするといわれます。

ここからが主題なんだけど、その生物の環境が劣化すると、
別の13段階を経て変化していくのです。

この異常変化の『引き金』を引くのは、トラウマ(衝撃的体験)だとされます。
それは例えば「放射線」や「化学汚染」、「事故」、「ショック」、「鬱状態」等々が免疫機構の弱体化をもたらし、異常変化につながるとするもの。

そのソマチッドの異常形態と病気の間には、
明らかに関連性があり、ソマチッドの形を見れば
その人にどんな疾患があるのかも分かるといいます。

ガン患者のソマチッドは常にある特定の形をしているそうです。
このソマチッドの形を観ることで、ガンなどの変性疾患の発生を18ヶ月前に予知・予測することができるようになったとネサンの報告には、あるようです。

しかも、ソマチッドは、基本的に電気を帯びていると云います。
互いに近づくと、電気的に自動で反発するのです。

つまりソマチッドが実証できたら、
「気」も、科学的に説明できると云うこと。
8. Posted by papa   September 02, 2010 02:52
またソマチッドがウイルスに変形するといいます。
ウイルス自体が、からだの中からやってくる。
その原因が、やっぱり感染先の生物の変質で起こると云うこと。

「ウイルスの自然発生」になるのね。
改めて断っておくと、学会ではナンセンス扱いされています。
現代医学とは考え方が基本的に違いますから。

ソマチッドで調べていると、怪しい健康食品が出てくるし。
「不死身薬」みたいな。
評判悪いの・・ソマチッド。

ネサンの顕微鏡は、いまひとつ原理がよく分からないとこあるから、こういう扱いになっちゃうんだけど。

でもね。
あながち全部を否定できないと思うの。
ウイルスが僕たちの中からやってくるとしたら、
僕たちはいつまでもウイルスと戦うことになってしまう。

実際、そうなっちゃってる。
香港から鳥インフルが発生したときに、病死及び殺処理された鶏は、一億羽を超えます。
でも、結果としてウイルスを抑えただけ。
表面的な部分しか対応できないように思うの。

ソマチッドの話、長くなっちゃたな。
9. Posted by トロワ   September 02, 2010 12:34
papaさん、こんにちは。

「自然を守る」とか「自然を大切に」
とかよく聞きます。
自然は「守るべきもの」、「何か手をさしのべないと存在し続けない弱いもの」、「人間とは切り離された対象物」としての自然、という風にとらえている人間が多いのかも。


人間は、あるべき循環の中に身を置くだけでは、だめなのかもしれませんね。
何かしたいんですね。「対象としての自然」に。
人間はおせっかいなのかな。
きっと欲がありすぎるんでしょうね(苦笑)


「循環すること」。これこそが「自然」というものの真理ですね。その営みこそが自然なんですよね。

でも人間だけが循環してない・・・。
他の自然物と同様循環していることって「生と死」
くらいかもしれないですね。
でも、その事すらも、すべて自然の成り行きというわけにはいかないのが現状です・・。


何のために人間という種はこの地球に存在するんでしょうね・・。
もしかしたら、この地球に「種として出現して、種がその自らの過ちで滅びる。」
ということが、大きな意味で、地球にとっての「人間の循環」だったりして。
怖いことですね。
そうありたくない人間もたくさん存在しているのに・・・。


たくさんの欲望を捨て去って、ありのままの循環の輪の中に生かされながら一生を送ることに、幸せを感じる人間がたくさん増えていけば、種として存在していく意味もあるのかもしれません・・・。

「雨ニモマケズ」にのような生き方なのかな・・。
10. Posted by papa   September 02, 2010 14:08
トロワさん、こんにちは。
原子力について記事を書くため、調べています。

今、チェルノブイリのその後について、調べているのですが、
正直大きなショックを受けました。

チェルノブイリの24年後。
http://www.youtube.com/watch?v=BN9AptF_OBM

映画にある核戦争後の荒廃した赤茶けた大地を想像していたのですが、今、チェルノブイリに広がるのは、野生動物の楽園。
美しい自然です。

放射能は残っているけど、草木が栄え、動物たちが自由を謳歌する世界がそこにはあるの。
人間だけがいない。

環境について、改めて考え直しました。

自然を守るというのは、人間のエゴかもしれない。
壊しているのが、他でもない人間だからです。

環境と共生する暮らしかたち。
それは「循環する」がテーマになると思うんです。
11. Posted by ともみ   September 02, 2010 21:08
本当に考えてしまいますね

地球のこと
自然のこと
動物たちのこと

そして、人間のこと。

考えれば考えるほど
どうしていいかわからなくて
泣けてきます。

そして、絵を描くばっかりの私。


いいのかな。
12. Posted by papa   September 03, 2010 00:20
いいんですよ。
あなたの絵は、とても素敵です。

絵を通して感じるあなたの喜びも、迷いも。
僕は共感し、心に響くものを感じています。

コメントが大変そうですので、基本、僕からはコメントを入れませんが、あなたのブログを覗くほんの数秒は、僕にとって、とても幸せな時間です。

いつもありがとう。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔