September 13, 2010

原子力って何ですか 3)原子力の未来

<gennsiro












「原発反対。被爆国である日本が原子力使うのはおかしい。全部、止めよう」

反対派の意見から、選んでみました。
でも、暮らしの電気どうするの。

「省エネを徹底的に進める。脱電気!」

分かります。
でも、日本の発電量の30%を占める原発を根性論だけで
全廃するわけにもいかないと思うの。

そこに「原発に反対するなら、電気使うな」という推進派。
なにくそ「東京に原発作ってみろ」と反対派。

ちょっと(笑)。
ケンカになりますよ。それだと。


原発って何だろう。
良いとこも、悪いとこもあるのね。

それを見た上で、
「じゃあ、何が出来るか」、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。



【Thema1・原発 反対派と推進派】

東海










『原発反対』の活動は、「原発絶対ダメ」の強い意志の上に成り立っていることが
少なくありません。

柔軟な考え方で物事を見つめ、問題に取り組む人がいる反面、
巨大魚がでたとか、常に放射能がもれてるとか、
科学的な部分を無視してしまう意見も見られます。

原発反対のための障害になる理論や、データにも耳を貸さない人もいます。
どうしても「争い」の形になってしまう印象を受けます。


『原発推進』の活動は、「とにかく作ること優先」の面があります。
方向性としてそれでよいのかと思うものも。

例えばこれね。(↓)。

合い言葉









クリーンでエコ。流行の言葉ですが、こういうのあまり良い印象を持てません。

危険で世界を滅亡させかねない「放射能イメージ」のつきまとう原子力発電ですが、
日本の原子炉では、致命的な『メルトダウン(炉心融解)』を防ぐための、
『何重もの防御(縦深防御じゅうしんぼうぎょ)』がかけられています。

構造の安全性は、世界でもトップレベルです。
こういうのちゃんと説明して、理解を得た方が良いと思うのです。

原発ひとつ、数千億円以上の巨大なプロジェクトですから、政治やお金の問題が絡んできます。
そのためか、反対意見や、住民の不安にも耳を貸しません。
強い力で、押さえ込んでしまう印象を受けます。


原子力の問題は、ただの環境問題ではありません。

ただ、エコをお金儲けにする人もいますけど、それはその人達が悪いわけではなくて
そこに依存してしまう僕たちに原因はあります。

お互いの考え方を尊重し、共生していく社会のかたち。
対立しない方法で、その答を探したいと思うのです。


【Thema2・原子力の問題点】

では、原子力の問題点を見てみましょう。

【問題点 1)原子力は電気しか作れない】

原子力の「核分裂エネルギー」で、パンは焼けません。
焦げます。

原発で、パンを焼くなら、
爆発するエネルギーを一度「電気」に変えてから、電気オーブンで焼くかたちになります。

原子力発電は、その強力な熱エネルギーで、水を蒸気に変えて、
発電タービンをグルグル回す仕組みです。

原子炉の仕組み



















実は、ここに原子力の『問題点(ネック)』があるの。

蒸気は圧力パワーが強いほど、タービンをグルグル回せる。
でも、圧力を上げすぎると原子力の熱交換システムは壊れちゃう。

火力発電みたいな、高圧の蒸気が使えないのね。

だから、原子力のエネルギーが100%電気にならない。
だいたい30%くらいだけ、電気になる。
残りのエネルギーは全部、廃熱として捨てちゃうの。

都市が近ければ、熱エネルギーの有効利用も考えられるけど、
そうだったとしても、「原子炉からでる温水なんて」って、誰も使いたがらないの。

電気を使う都市まで、やたら遠いところを送電線で運ぶのもロスが多いし、しかも、使うためには「電気製品」じゃなきゃいけない。
だから「オール電化」を原発とセットで普及させます。

原子力は、一定の電力を作り続けることしかできないから、
電気がよりいっぱい必要な昼に増やすということが出来ないの。
昼の不足分は、火力発電で補います。

原子力を推進するために、オール電化を進めることは、
「エネルギーと資源の浪費を増やすだけだ」という見方もあります。


【問題点 2)核のゴミが出る】

クリーンでエコか。悩むのは、この辺です。

チェルノブイリでも、紹介しましたが「原子力発電」を運転すると放射線が出ます。
放射線に当たると、原子が壊れ、不安定になり、また放射線が出る。

これを『放射能汚染』といいます。

衣類、手袋、作業着、発電用汚水・・。
こういうのゴミの日に、ポイッとは捨てられないの。
ガラス状物質で厳重に封じ込めて、地下深くで保管しなくちゃいけない。

そして、『使用済み核燃料』です。
これには強力な放射能をもつものなのですが、
化学処理すればまだ燃料になる部分が含まれています。

フランスなど海外では使用済み燃料を精製して、燃料としてリサイクルする国もあります。
プルサーマルといいます。

ほとんど自然界のウランは、ウラン238

うらん238














比較的、分裂しにくい安定したウランで、分裂させたい原子炉には不向き。
役に立たないけど、ウラン鉱石の主成分なんです。

そして、その鉱石に中にたった0.7%だけ含まれるのが、ウラン235
核分裂を起こすための、ウラン。

うらん235n














ウランの同位体。
安定していないから、核分裂しやすい。
怒りっぽい人、想像してもらえれば良いかな。

「同位体」ってさ。
原子の種類は、陽子の数で決まるんだけど、
同じ種類でも、『中性子』の数が違ったりする。

どういたい原子の中身














この場合、陽子が1個だから、全部「水素」の仲間。
同位体って、親戚みたいなものだと思って。

ウラン235は、ウランの親戚(しかも、怒りっぽい)というわけ。

原子力燃料は、核分裂しやすい「ウラン235」に、
安定した核分裂しにくい「ウラン238」を混ぜて作られる。

原子爆弾は、分裂しやすい「ウラン235」100%ね。

一度使った、燃料の「ウラン235」は壊れて使えないんだけど、
プルトニウムが出来るの。
これを化学処理して取り出せば、もう1回燃料になる。

それが『MOX燃料』ね。

sozai_52_02
使用済み燃料と、プルサーマル(再利用)のプルトニウム

プルトニウムの再利用。
でも、この新型燃料を実用炉で使っちゃてるのが、問題になってるし、
プルトニウムは、超危険物質だから取り扱いが難しい。

しかも、MOX燃料は、まだ、国内で作る工場がないから、
フランスまで持って行って作り、
また、持って帰ってくる状態(委託生産)。

だから、アメリカみたいに、
リサイクルなしで捨てちゃう(ワンスルー)と云うのも一理ある。

結局、ほとんどの使用済み燃料は、30年間冷やし続けて、その後、数万年保存。
捨てる場所もないから、原発の下で眠ってる。

数万年保存というのは、基本無理でしょ。
残念ながら、とりあえず保管しておいて、後で考える「先送り状態」でしかないの。

そして30~60年で寿命が来た原子炉は、
17年もの長い年月をかけて解体されます。

原発自体が、核のゴミになってしまうのです。


【問題点 3)重大な事故の可能性がある】

もし日本で同じ『レベル7』の事故が起こった場合、広島の原子爆弾800個分の放射能が
広い地域を汚染し、人が全く住めなくなります。

メルトダウン(炉心融解)は、原子力最大のデメリットです。

チェルの













人類史上唯一の「レベル7」である『チェルノブイリ事故』。
チェルノブイリ事故の直接の原因は、『地震』だったとも云われています。

日本は、地震が多い国ですから、その安全性が気になります。

日本の原発で、チェルノブイリのような事故が起きる可能性はゼロに近い。
基本的なシステムが違いますし、何重にも防御が欠けられていますから。

「地震の恐怖」を云う人もいるけど、
原発は頑丈だから、地震に安全なのではありません。

原発全体がシステムとして事故の影響を徹底的に吸収するように、
設計されているから安全なのです。

例えばですが「浜岡原発」は、近いうちに想定される『東海地震』のど真ん中にあります。

はまおか











東海地域は、100年~150年の周期で、
「マグニチュード8以上」の巨大地震が発生する場所です。

前回の大地震は、1854年の安政東海大地震ですから、2004年で150年。
20年以内にかなり大きな地震が来るだろうと想定されている場所。

もちろん、巨大地震がきて、原子炉を破壊、レベル7の事故が起こりました。
でも、「こんなに大きい地震は想定外でした。すいません。」とは云えないの。

地震の強さは「ガル」という単位でも表わされます。
980ガルで、床に置いてある物が全て空中に浮かび上がる強さ。

浜岡原発では、当初の限界震度600ガルを、基準1000ガルに上げて、
それに満たない2つの原子炉を廃炉にする予定です。

しかし、2007年5月の震度6強(阪神大震災並み)の新潟中越大地震のとき、
被害にあった柏崎刈羽原発では、2058ガルもの強い揺れを記録しています。
で、事故起こしちゃってますね。

かならずしも、震度とガルは一緒じゃなく、局地的に激しく揺れるところもあると云うこと。
つまり、日本中全ての原子炉に、安全性が問われるのです。

原子炉は、一度、途中停止すると、莫大な費用がかかります。
そのため、欠陥を隠蔽したり、データを改ざんしたり。
裏マニュアルで、仕事してたり。

ダメでしょ。


小さな人為的なミスで、大きな事故が起きます。

人為的ミスの引き金は、核に対する認識の甘さです。
万が一の事故も許されない。それが原子力です。

そのための防御を徹底的にチェックし、万が一のケースにも万全に備える必要があるのです。


【Thema3・次世代原子力の可能性】

僕は原子力には「条件付きで賛成」と書きました。

原子力発電は、これ以上増やさずに、エネルギー消費を抑え、
少しずつ「今の原発」を減らしながら、次世代エネルギーへの転換を図る方向で
僕は考えています。

原子炉にも、『次世代原子炉』が主に3種類あります。


ひとつは、【高速増殖炉こうそくぞうしょくろ

通常の原発(軽水炉)で出る、プルトニウムを集めて、燃やす新型の原子炉。
日本では、『もんじゅ』という実験炉が有名。

もんじゅ










でも、詳しい説明は省略。
なぜなら、安全性に問題がありすぎるの。

システム的には、普通の原子炉に似ているんだけど、
これ、冷却システムに『水』の代わりで『ナトリウム』を使うの。

この『ナトリウム』というもの。

空気に触れると燃える。
万が一、水に触れると大爆発。
炉心の中には、超危険なプルトニウム。

海外もほとんどの国が、事故を起こして実験中止。
心の底から、危ないと思う。


2つめは、【核融合炉かくゆうごうろ

核分裂とは違う、核融合。
太陽が燃えるのと同じ、核エネルギーのシステム。
基本的にシステムが違うんだ。

燃料は、なんと『水』。
メルトダウンもしない夢のような原子炉。

tokamakuro









開発中の『トカマク炉』。
実は、実用化が難しい。

一番の難点は、地上に太陽を作る(1億℃~10億℃)のプラズマに耐える物質がないこと。
人間の科学力があと50~100年、進歩しないと難しいかな。

化石燃料が無くなるのに、間に合わないの。


3つめは、【TWR(進行波炉)】

びる 『4s小型高速炉』を開発していた東芝と提携した、
 テラパワー社の開発する「TWR」。
 テラパワーは、ビルゲイツが出資する会社。

 TWR。これが一番の有望株だと思う。



小型だけど、出力は現在の原子炉とほとんど変わらず。
一度、スイッチを入れれば、100年間、電気を作り続ける。
しかも、価値の無いとされていた「ウラン238」を燃料に使うため、
数千年分のエネルギー問題を、一気に解決出来る。

なんかもう、ドラえもんの秘密道具でしょ。
2020年の実用化を目指して開発中。

こんな感じで、新しい原子力技術が開発されると、
また原子力に対する考え方も変わってくるかもしれないね。


「被爆国の日本が原子力を使うのは間違っている」という主張する人もいますが。
もともと最初に、原子爆弾の開発をやっていたの日本なんですよ。
みんな知らないだけ。

【wikipedia/日本の原子爆弾開発】

『原子力発電』は、原子力エネルギーを発明した人の願った「幸せな未来」だったと思う。
原子力にも、まだ可能性はあるのです。


【Thema4・エネルギーの未来】

マスダール計画を知っていますか。

masuda-ru












UAE(アラブ首長国連邦)が中心となって進めている計画で、
世界初のCO2を排出しない『環境都市マスダールシティ』を作る計画。

「マスダール」は、アラビア語で「源泉」の意味。

世界中の最先端技術を集めて、新しいエネルギー技術の研究開発に取り組み、
石油が無くなる未来、その技術を輸出していこうというもの。
予算総額は数千億円規模のとても大きなプロジェクトです。

未来への技術を磨いて、私たちの生活を豊かにする。
この都市には、人類の英知と未来がある。

それもひとつの可能性です。


ただ・・・あえて。
これが本当に、僕たちの『希望』でしょうか?

巨大な装置産業の技術は、
いろんな意味で利権の温床となりやすい。
そこに依存する形を作り出すことで、大きなマネーを集めますから。

次世代エネルギーを考えるとき、

1)資源として偏在しないこと。
2)地域レベルで自給自足できること。
3)誰でも扱える技術であること。

この『3つの条件』が必要だと思うの。

この条件からはずれると、環境問題は「政治の問題」になります。
大量生産・大量消費の『パラダイム(社会の考え方)』から抜けられないの。

マスダールは大きすぎる。
僕にはその未来が、一握りの人のためのものに思えるのです。


『世界の光』です。

せかい









宇宙から見れば、その営みも、また美しいものです。
人間もまた、存在して良いと思うの。

環境を変えていくためには、社会から変わらないといけないのだと思います。
セイブ・ザ・アースみたいに立派じゃなくて良いから。

Think Globally, Act Locally.
 世界の視野でものを考え、自分の場所で出来ることをする

環境問題の鍵は、この地域でそれぞれの「自分」が出来ることにあると思うのです。




【原子力の記事】
原子力って何ですか 1)原爆と原発
原子力って何ですか 2)チェルノブイリ
原子力って何ですか 3)原子力の未来
原子力って何ですか? 4)祝島
原子力って何ですか? 5)福島第1原発事故
原子力って何ですか? 6)放射能って危険ですか?

知るということ
伝えたいこと

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この記事へのコメント

1. Posted by goodtime-masuho   September 11, 2010 07:35
原子力発電、私は「基本的」に反対、
でも、電気は必要。

現在、暮らしている山の中に仕事で使うため
200Vの動力を引いてもらった。

200Vは木工機械を動かすのに必要だから。
馬力の大きなモーターが使える。
そして何より電気代が安い。
製造コストを抑えることは顧客サービスにつながる。

200Vを引くのに申請から1年くらいかかった。
一番近い電線から川を越えて急斜面の山を伝い、
他人の土地をいくつも越えるため、
それぞれの地主さんに許可をもらい、
新しい電柱も何本か立てた。
約300万円くらいはかかったそうだ。

でも、私の負担はゼロ、みんな電力会社がやってくれた。
掛かったのは、屋内配線の工事費のみ。

1年待ってようやく200Vが使えるようになった。

電気を一切使わずに作ったから、
この家具一つ1000万円です。

買って頂けますか?

原発反対ではあるけれど、電気は必要。
出来れば、これ以上増やさないでほしい。
早く代わりのエネルギーが生み出されるといいのにと、他人事のように思う。
でも、これが多くの人の本当の思いではないのかな。
だから、声高にではなく、こっそりと原発反対を叫びます。
2. Posted by 西の方   September 11, 2010 08:13
papaさん、業務連絡

(修正箇所のアドバイスを頂きました。ありがとうございます papa)
3. Posted by papa   September 11, 2010 20:40
goodtime-masuhoさん、こんばんは。

滅び行く動物たちもいます。
森も、海も人間が変えていく。

チェルノブイリの今を見て思うのは、
世界には、自然には帰ろうとする強い力があるということ。

どんなに壊れても、人間が失敗しても、
自然に帰っていくの。

だから、人間のための、自分のための「エコ」。
それで良かったのだと思うんです。

一見、ワガママに見えますが、自分のために生きて、
自分の楽しいと思うことをいっぱいやって、
それでなお、全体の幸せにつながるなら、
それが一番素晴らしいと思うんです。

今の世界は、僕たちの幸せのために
動いていないように思いました。

だから、おかしくなっちゃうんじゃないかな。
と、思うの。
4. Posted by papa   September 11, 2010 20:44
西の方様。

ありがとうございます。
もう、記事を書くのにヘトヘトで、
小さいミスがいっぱいありました。

原子炉の記事のシリーズは、中学生の子でも読んでもらえるように、文章を砕きました。
「爆発」という表現も、どうしようかなと悩んだのですが、
資料として考えたときに、不適切なので、
前後の文章を含めて、大きく手直ししました。

おかげで、よりよい文になりました。
こころから、感謝いたします。
5. Posted by 西の方   September 11, 2010 22:14
papaさん、わかりやすくてすばらし内容になりましたね。 これほどの力作ではへとへとになってしまいますね。 私もいろんな事例をいれてコメントを書きかけましたがとても書ききれないので途中でギブアップしてしまいましたが、概略は以下のとうりです。

チェルノブイリ事故では 1) 正の安定領域を外れた不安定領域での実験運転中での事故 2) 実験操作中の起こりうるトラブルに対する事前検討不足で対策も十分たてられていなかった 3) 放射能対策に対する知識が不十分

こういったことは原子力発電に限らずリニアモーター、ヒートポンプシステム、金融と我々の生活の中で広くいろんな分野でも言えるのは驚くべきことです。
6. Posted by papa   September 12, 2010 09:31
ホント長い記事でしたね。
こんな長編につきあって、最後まで読んで下さる人がいること自体が、奇跡みたいなもので。
ちょっと、力入れすぎました。

原発問題のまとめです。
CO2排出制限が絡んでくるから、原子力の問題が分かりづらくなってしまうのだと思いました。

CO2は排出しないで、消費は増やさなければならないからです。
消費が増えないと、GDPが下がってしまう。

その矛盾する問題点を解決するのが、「エコ」であり、「原子力」であり、「オール電化」であったのだと思うのです。

でも、それはもうしょーがないかなとも思うの。
今の生活で、電気必要ですもの。
それに依存するように、社会ができていますし。

ただ、どんなに技術が進んでも、
使う僕たちが変わらないとおんなじ。
危険度が増すだけです。

今回の記事で、いろいろ見てきましたが、パラダイムシフト(新しい社会の考え方への変化)は、もう始まっているように感じます。

それは、希望です。

Think Globally, Act Locally.
 世界の視野でものを考え、自分の場所で出来ることをする
http://blog.livedoor.jp/bluetailhappiness/archives/360593.html

それぞれ自分の利害する小さな場所から、始めていけばよいのだと思いました。

ケンカしたり、人を責めたりする変え方ではなくても、
世界中が幸せになる方法はあると思うからです。
7. Posted by    September 14, 2010 15:33
こんにちは。

難しい話を分かりやすくまとめて下さって
ありがとうございます。理系オンチの私なので、
もっとゆっくりきちんと何度も読み直して
理解したいです。

難しい問題ですが、まずは正しく理解しないと
自分の事として考えることは出来ませんものね。
ちょうど我が家にも中学生がいますから、
読ませてみたいと思っております。
8. Posted by papa   September 15, 2010 08:30
里さん、ありがとうございます。

文章を少し手直ししておきました。
核燃料の作図も作っておきましょうか。

中学生は、まだまだ、これからいろんな可能性がありますね。
世界は美しいです。
どんどん外に出かけて、いろんなものを見て下さい。

お役に立てれば、幸いです。


9. Posted by papa   September 15, 2010 15:00
TWRについての追記。

TWRとは、「Traveling Wave Reactor」(進行波炉)の略。
燃料棒の端っこから、ゆっくり時間をかけて、核分裂を起こしていくシステム。
核燃料を使った「ろうそく」です。

このシステムの革命的なのは、その燃料に、「核のゴミ」とされていた『ウラン238』を使用できること。

仕組みとしては、ウラン238は、そのままでは核分裂しにくいため、最初だけウラン235を核分裂させて、中性子をウラン238に打ち込み、ウラン239を作る。
不安定なウラン239は、すぐに分裂を起こして、不安定なネプツウム239とβ放射線に変わる。
さらにそれが崩壊して、核分裂性のプルトニウム239となる。
プルトニウムが核分裂を起こして出る、中性子が再びウラン238を、ウラン239に変える。
(難しいよね、この説明だと)

簡単に言えば、核分裂しながら、どんどん次の燃料を作る。
そして、その核のろうそくは100年ずっと燃えるの。
電気を作りながら。

問題点は3つ。

1)冷却剤にナトリウムを使う。

空気に触れるだけで、火災起こすやつ。
でも、TWRは、高速増殖炉より構造が、ずっとシンプル。
その分、危険性は少ない。

2)100年間ずっと耐久し続ける原子炉を作る素材を、これから
  開発するということ。

ビルゲイツと東芝次第。

3)今の原子力の運営管理では、事故の危険性が残る。

もう、これは人間の問題。


こんな感じ。
TWRも、問題点は残るの。
でも、完成すれば、100兆ドル(約9000兆円)相当という途方もない電力を生み出せる(テラパワー社の試算)。

あとは、僕たちがそのエネルギーをどう使うのか。
これが難しいと思う。

便利=幸せじゃないもの。
10. Posted by 。   October 14, 2010 11:15
「原発抜き・地域再生の温暖化対策へ」
吉井英勝著 新日本出版社10月の新刊1680円
ー現場目線で、
安全で自立したエネルギー政策を
提案する。ー

・・・これ、図書館で置いてくれないかしら?
11. Posted by papa   October 14, 2010 20:19
市長宛に、お願いしますよ(笑)。
12. Posted by 。   October 15, 2010 09:51
んー、ダメかも。
私、市長に喧嘩売ってるし。
13. Posted by papa   October 15, 2010 10:58
え、市長にも?
14. Posted by 。   October 15, 2010 11:35
正確に言うと、市長が経営してる幼稚園。
・・・ん?もって、何よ!もって!笑
15. Posted by 伊豆の案山子   March 06, 2011 19:38
非常に、読みやすく理解しやすい記載ありがたく思います。ですが、疑問点を2つ程。疑1:発電効率30%の出典は、何でしょうか?私の友人の受けた授業ですと10%台との事でした。疑2:原子力発電の仕組みの図の中に、蒸気発生器から、直接復水器へ行く蒸気のバイパス経路が省略されていませんか?原子炉の発生熱量を変化させる事は危険ですから、この経路が無いと、発電量が変化出来ない事になってしまいます。負荷の総消費電力は細かく変動しますから、発電量の変化出来ない発電所ってあり得ないと思うんですが、いかがでしょうか?その辺が、巨大化した現在の原子力発電所の最大の非エコ的な点では無いかと感じています。
やはり、廃熱の消費出来るところの近隣こそ、原発の設置適地だと思うのですがいかがでしょう?
どうせ、狭い日本列島内に設置するのなら、レベル5程度で、人が住めなく成る事に代わりは無いと思うんですが、いかがなものでしょうか?
16. Posted by papa   March 07, 2011 10:30
伊豆の案山子さん、こんにちは。
長い記事、読んで下さってありがとうございます。
お返事長くなりますので、いくつかに区切らせて頂きます。


えと、疑問1ですね。
>発電効率30%の出典は、何でしょうか?

僕の30%の表記は、IEA(国際エネルギー機関)が91年に作成した加盟国内での平均的な基準から算出した「一次エネルギー換算で33%」としたところを、その根拠としています。

発電効率については、ネット上にもいろいろな数値がありますね。
国や発電機の性能や、その運転方法で、数値も変わりますから。

しかし、10%と設定してしまうのは、現実から見て、少なすぎるように感じます。

この原発の記事を書く時に、出来るだけフェアに物事を考え、中立な立場から伝えていきたいと思いました。
17. Posted by papa   March 07, 2011 10:33
つぎの疑問2についてです。
>バイパス経路が省略されていませんか?

はい、バイパス経路、省略してあります。

記事は、前提として中学生の人でも楽しんで貰えるように、表現を極力分かりやすくしようと工夫してみました。
他にもかなり割愛した点があります。

ただ、発電量の大まかなコントロールはされていないようですよ。

1)放射性物質の産出量が増えてしまうこと。
2)燃料の寿命が短くなること。
3)操作のたびに、事故のリスクが増えてしまうこと。
が、その主な理由です。


原子力発電の最大の非エコな点は、『電気しか作れない』ところにあると、僕は思うんです。



あ、もう1個質問がありますね。
こっちの方が難しい。

>廃熱の消費出来るところの近隣こそ、原発の設置適地だと思うのですがいかがでしょう?

うーん、原発の設定適地ですか・・。
この議論、ちょっと待って欲しいなぁと思うの。

廃熱の65%は、ゴミになっているそうですね。
確かに、これをエネルギー利用できれば、原発の二次的エネルギー効率ははるかに上昇します。

お隣、中国の原発は実際に都市に隣接した、原子力発電があります。日本でも、同様にという話は検討されてきました。

でも、みんな嫌なのです。
原発が隣に来るのは嫌。

僕たちが、電気を使うことで、知らない間に、原発に依存していてもです。

中には「気にしないよ」という人もいますが、原発が自分の家の隣に来て、特定の病気の発生率が高くなっても、意識しないでいられませんよね。

この議論に答えは出ません。
結局、何処に原発作るにも強制するしかないの。
18. Posted by papa   March 07, 2011 10:39
こふく亭で働いていた頃です。

夜に車を走らせていると、学校のグラウンドがナイター設備で煌々と照らされ、たった5人くらいで何か練習しています。
大きな商業施設は、冬でも快適な温度で、夜の闇を打ち消すくらいに明るい。

その電気は、どこから来るの?

もったいないと思ったのね。
そして、僕自身も、大なり小なり、そういう使い方してないかなと、考えたの。


僕たちが、原子力に反対するのは簡単なのです。
嫌々云えば良い。
云い方悪いですが、それでは、子供のだだと変わらなくなってしまう。

戦うのって、みんなが苦しいもの。


でも、もう一つの可能性として。
僕たちは原発について、知ることができる。

僕たちは電気の恩恵で、とても便利な生活を享受しています。
でも、この便利を維持、拡大するために大切なものを壊したり、悩んだりしてきました。

でも、知ることでその知識を使うことが出来る。

便利を少しだけ手放すこと。
考え方をちょっとだけ、変えていくこと。
世界を変えていく力は、僕たちひとりひとりの中にあるものです。

知識を、知恵に変えていくこと。
本当の意味で、知ると云うことだと思うの。

そして、今、それが一番に必要な事だと思うのです。


僕たちは、50年後をどう創っていきたいのか。
それは、とても素敵な議論だと思うのね。


これからの未来に、
原発をどこに設置するのか討論しあう必要も、
なくなる世界を作りましょう。
19. Posted by 伊豆の案山子   March 07, 2011 19:21
疑問点2以降については、良く解りました。
考え方の方向性で説明下さったので、すごく良く理解できました。本当に有り難うございます。

ただ疑問点1に関し、
IEA(国際エネルギー機関)が91年に作成した加盟国内での平均的な基準から算出した「一次エネルギー換算で33%」は、
http://www.rieti.go.jp/users/kainou-kazunari/download/pdf/taro11-x1031ebs_10.pdf
からの引用と考えて宜しいのでしょうか?
もし、そうだとすると、かなり、変な方式を使用しているように感じます。
これですと、近年の石炭火力の効率が急速に上昇しつつ有るのにつれ、黙って、何の効率化を図らなくても、非化石燃料発電所効率が上昇する事に成ってしまいます。
IEA自体の、ご都合主義に、そのまま準じてしまう事に成りませんか?
そして、それは、本当に公平な事になるのでしょうか?

前段で、バイパス管の存在にこだわったのは、化石燃料型の発電所に置いては、発熱源の停止が、核分裂熱源より容易で有る事との相違が、気になったからでした。
年間の瞬間最低消費電力以上に、核分裂を熱源とする発電所の設置には、重要な問題が有るように思えて成りません。

疑問文が、散りばめて有りますが、自己疑問の要因が大きいので、ご回答を下されなくてもかまいません。(悪意ではないです。)

方向性を持った回答を頂戴し、深く感謝しております。本当に有り難うございました。
20. Posted by papa   March 07, 2011 20:46
「僕」の書く言葉は、このような話し方にしています。

主観的な部分で、強い言葉を使いたくないという理由と、
分かりづらい言葉を使いたくないという理由があります。

でも、あなた様に対する質問の答え方としては、
失礼であったかもしれません。
回答も少し回りくどい文章であったと感じます。

その点、反省するところがありました。
申し訳ありません。

>引用と考えて宜しいのでしょうか?

引用と考えて下さい。
IEA独自の解釈だと思うので、その引用だけでは不適切な部分もあるかもしれません。

しかし、放棄される廃熱が60%であるなら、運転ロスを含めて、その効率を約30%と見るのはおかしな判断ではないと考えています。
発電量の大きさやコスト面から考えて、10%というのは少ないです。

ご都合主義に準じるという指摘は、私の語りたいところと論点が違うように感じます。

発熱源の相違点については同様のことを思います。
ただ、私がバイパスを省略したのは、その働きを軽視したものではありません。

発電所の設置には、いろいろな問題がありますが、エコの観点から論じるのであれば、「エネルギーの種類」と「装置の大きさ」が、問題点になるように思います。

放射能などがクローズアップされて語られることの多いシステムですが、私はそのエネルギーのかたち、特にその種類が「電気」に限られてしまうことが、原子力システムの最大のデメリットではないかと考えています。


伊豆の案山子さん。

原発作るひとも、反対するひとも。

正しい、間違いを論じるのではなく、
未来をどう想像するかを同じテーブルで話し合うこともできます。
正しさを手放すと、結構、みんな同じところに立っていたりすることがありますよ。

お会いすることがあれば、いつか続きを話しましょう。

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