September 17, 2010

野菜の仕入れ交渉

レッドクリフ












野菜の仕入れに、なぜ「レッドクリフ」か?
それには、まず『南瓜の話』からしなくてはならない。


山梨には、無農薬で美味しい野菜を作る、若い農家さんが多いの。
そんな農家さんの作る、とびっきりの南瓜を食べました。

いやあ、こんな美味しい南瓜、初めて食べた。

自分のお店にも、卸してもらえないかなと思っていたけど、
ネット上にその生産者の情報は無く。
困ったなぁ、と思っていたら、そこを手伝っている女の子から、
じゃあ、一緒に昼ごはんでも・・と、いうことになった。

やった♪

で、彼女からのメール。
「農場のみんなは、三国志にすごくハマっています。」


きっと、みんなと話を合わせられるよう、気を遣ってくれたのだろう。
確かに、話が盛り上がれば、仕入れ交渉も有利である。

しかし、「三国志」って、予習範囲が広くないか?
だいたい、登場人物が多すぎるでしょ。


といいつつ、予習に励む。

三国志 まず三国志の読み物といえば、
 吉川英治先生の『三国志』。
 
 日本の三国志物のスタンダードといえる名作。
 従来、悪役とされてきた曹操を「才気溢れる風雲児」として
 魅力的に描く。


三国志の歴史もざっくりやって、関羽の名前の由来から、
有名なエピソードもいくつか暗記。

レッドクリフ(三国志のクライマックスと云える「赤壁の戦い」を描いた名作映画)
あたりも、ぬかりなく抑えた。

準備万端である。
昼ご飯には、僕の特製タイカレーを作って、山の上の農場を訪れた。
嫁も「一緒に行きたい」と、ついてきた。

しかし、待ち受けていたのは、驚愕の真実。
そこで、我々が見たものは・・

諸葛亮←「見たもの」










『諸葛亮孔明』の下敷き。
(休憩所の冷蔵庫に貼ってあった)

しまった。そっちか。

よこやまこうき ←「そっち」

 横山光輝先生のマンガ『三国志』。
 だってこれ、60巻もあるんだもの。
 やってないよ、予習。

 やばい・・全然、ノーガードだった。


この段階で、かなりピンチである。
まず、この『下敷き』から推理すると、普通に売ってないもの、こんなの。
恐らく、筋金入りのマニア。

しかも、『横山光輝一本に傾倒している』可能性が高い。
つまり、予習はほとんど役に立たないのだ。


案の定、農場のスタッフは、三国志の武将をフルネームで呼ぶ。
「曹操」は、「曹操孟徳」が正解なのだ。


「へぇー、三国志、知ってるんですか。じゃあ、
 (1)好きな武将
 (2)好きな場面
 (3)好きな台詞 ・・は、何ですか?」

好きな台詞って何?
僕が、しどろもどろにしていると、あからさまにがっかりする農場のスタッフ。
場の空気が明らかに冷えている。

いや、だって知ってる漫画って云ったら、
学生時代に友達と回し読みしていた『ジャンプ』くらいだもの。
(僕の年代だと、キン肉マンとか、北斗の拳とか)

「そうですよね。『北斗の拳』かぁ。じゃあ、北斗の拳の、
 (1)好きな武将
 (2)好きな場面
 (3)好きな台詞 ・・は、何ですか?」

ぐっ、またですか。
有名なのは、ラオウと主人公ケンシロウとか・・あれ台詞なんだっけ。

僕が、しどろもどろにしていると、
嫁がにっこり笑って、答える。

「(1)雲のジュウザ
 (2)ラオウとジュウザの対決シーン
 (3)おれは雲!おれはおれの意志で動く」

何者ですか、あなたは。

「おー、ジュウザかぁ。懐かしいな。ジュウザ、良いよね。やっぱ」
「ラオウの昇天のシーンも定番ですけど」

・・すごく盛り上がってる。
三国志っていうより、漫画好き?

なんだか、とりあえず、好印象らしい。


結局・・
野菜、お店を開けたら卸してもらえることになりました。
でも、野菜の話、出てこなかったなぁ。

まあ、良いか。



追記  【雲のジュウザ】

ジュウザ








漫画『北斗の拳』に登場する架空の人物。

南斗五車星の一星「雲」の拳士。
我流の拳と称する自由奔放の拳を駆使し、五車星最強の実力を持つ。
愛のために戦う、その壮絶な生き様から、マニアの中で非常に評価が高い人。


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この記事へのコメント

1. Posted by goodtime-masuho   September 17, 2010 09:44
横山光輝と言えば「梁山泊」でしょ。
TVでもやったし(実写で)。
あと、「バビル2世」。
たしか「ジャイアントロボ」も。
もっと古いところでは「鉄人28号」
神戸に実物大鉄人28号があるそうですね。

私の職場にも実物大木造ガンダムができたら
面白いな。
どこかにそんな使い方ができる補助金無いかな。
2. Posted by papa   September 17, 2010 10:24
こんにちは、goodtime-masuhoさん。
こんなマニアックなネタに、朝からおつきあい下さいますのは、師匠だけです。

>私の職場にも実物大木造ガンダムができたら

木彫りですか。
コクピットに乗れるようにして下さいますと、
人気が出ると思います。

>どこかにそんな使い方ができる補助金無いかな。

富士急ハイランドなら、出してくるかもしれません。
やりますか、県産材のガンダム。
3. Posted by Levi   September 17, 2010 14:01
こんにちは

好きの度合いは人によって違いますが、マニアックな人ってちょっと見ているところが違いますよね。
知識量も違うしね。
うちの息子もオタクですから、大変です。

予備知識は入れたとは言え、この方と話を合わせたPaPaさんはスゴイですね。
カボチャが手に入ることになってよかったですね。
4. Posted by ナナ   September 17, 2010 14:27
うちの長男の名前は、三国志からもらっていたのでした。(夫が考えました)
なんか思い出したのでコメントしました。
亮の字を使っています。
漫画も当時少し読みましたが、長編すぎて数冊で挫折…
5. Posted by 。   September 17, 2010 19:10
「六神合体ゴッドマーズ」
(ソノラマシート付き)
なんで、こんな物がうちに?

「三国志(漫画)」おじじも、持ってましたわ。
アニメの原作だとかいう「マーズ」も、
確か、どこかに…。

気のせいかもしれませんけど、
昔の漫画は、
いつかは地上に戻ってきてましたけど、
今時の漫画って、
どんどん遠くへ行っちゃうのね?
「ワンピース」とか「ドラゴンボール」とか。
6. Posted by papa   September 17, 2010 22:32
こんばんは、Leviさん。

僕は、オタクと云う人たちを格好良いと思うのです。
何かに熱中できる、打ち込むべき物がある、卓越している?と
いうのは、とても素晴らしいことです。

たとえ、それが歪曲した方向に向かうものであっても。

今ひとつ、三国志にはついて行けませんでした。
60巻、制覇して出直します。
7. Posted by papa   September 17, 2010 22:40
こんばんは、ナナさん。
武将から一字、というのも良いですね。
「信長」とか。

子供の名前って、結構悩みますものね。
8. Posted by papa   September 17, 2010 22:44
ありがとうございます、もさん。

ソノラマシートが分からず、
「六神合体ゴッドマーズ」「ソノラマシート」で検索すると、
拙ブログが、googleで、トップヒットしました。

つまり、結局分からなかったわけで(笑)。

>どんどん遠くへ行っちゃうのね?

陰(拡散)のミレニアムに、世界が突入したからでしょうか。
もしくは、社会全体(僕も含む)の逃避願望かも。
9. Posted by 。   September 20, 2010 15:16
ソノラマシートって、
赤とか青の、ペラペラの
薄いレコード板ですわ。
雑誌の付録によく付いてたの。
そういや、
息子の雑誌の付録は、DVD。
パパさんの世代がご存じないのも
無理ないですね。

「六神合体ゴッドマーズ」は、
横山光輝さん原作の漫画を
アニメ化したもので、
原作は、確か、
地球に送り込まれた少年の体内に
核爆弾が仕掛けられていて、
爆発するかしないかが、
地球人の心がけ次第、といった
内容だったかと・・・。
アニメの方は、
なぜか、ロボット物みたい。
絵の雰囲気も、まるで違うし。
ミニコミやってた頃に、
お友達からいただいたのかも
しれません。
奨められて、
「ミンキーモモ」とか、
「マジカルエミ」とか、
「クリーミィマミ」とか、
ビデオで見てましたもの。
ソノラマシート。
・・・死語かしら?
10. Posted by goodtime-masuho   September 20, 2010 20:10
ソノラマシート。
いかがわしいネオンサインのような色彩でした。
ウルトラマン、ウルトラQなんぞもありましたよ。
11. Posted by 。   September 21, 2010 15:58
あ、いた。同世代。笑
12. Posted by papa   September 24, 2010 18:41
ソノラマシート、見たことがあります。
あれがソノラマシートか。

クリーミィマミは、ぎりぎり守備範囲です。

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