January 08, 2014
ロケットストーブの原理 マニュアル完全版
古民家をセルフリフォームしてレストランを作るにあたり、その暖房システムとして、ロケットストーブを作成しました。
200リットルのドラム缶を使った大型のヒートライザー。
粘土式の蓄熱ユニット『ヒートベンチ』を使って、部屋を暖める仕組みです。
2011年5月より、作り始め、翌年の秋に完成しました。
時間がかかったのは、実用化するための情報がほとんどなかったからです。
成功した部分、失敗した部分。
使ってみて、初めて気がついた部分。
ロケットストーブを作ってみたいと、考える人のために、まとめてみたいと思います。
より優れた、素敵なストーブを作るための参考にしていただければ幸いです。
【ロケットストーブの4大特徴】
まず。
大型ロケットストーブの特徴として、上げられる4項目。
1)強力な吸い上げ能力を持つ煙突
2)長い薪を使える
3)煙の出ない焚き口
4)横引き出来る煙突
・・を、順に説明しましょうね。
【1・強力な吸い上げ能力を持つ煙突】
ロケットストーブの最大の特徴といえるのが、
『ヒートライザー』と呼ばれるロケットストーブの『心臓部』。
僕が、U字溝で自作した「L字型」のパーツです。
このヒートライザーが、何か?について説明するために、
ちょっと知識を整理します。
【①:焚き火】
熱は、全方向に拡散し、
水平に360度で、吸気しています。
これが『普通の火の燃え方』。
【②:16ブリック】
『焚き火』の上昇気流を、上方向に限定し、
吸気を横1方向からに、限定する。
上昇気流は、ストーブ内の空気を外に押し出し、
その分、吸気口から外気が吸い込まれる。
これが『16ブリック』という、もっとも原始的なロケットストーブの形。
16個のブロックで作ることが可能なのね。
南アジアやアフリカの方では、
この方法を使って、調理している国もあります。
【③:ロケットストーブ】
この煙突を断熱することで、煙突内の温度を上げ、
上昇排気力をさらに強化出来るの。
『断熱した煙突』。
それが「ヒートライザー」なのね。
断熱は、煙突内の温度を上げるのが目的。
携帯型「Simple Rocket Stove」は、この仕組み。
でも、温度が上がると、なぜ排気力が上がるのでしょう?
煙突の『吸い上げ能力』は、『煙突内の温度』に比例します。
高さ90cm程度の大型ロケットストーブの煙突(とっても高温)は、
30mの大きな煙突(低温)と同じくらいの能力だと、云われています。
【④:暖房用の大型ロケットストーブ】
『ヒートライザー』を【外装ケース(ドラム缶など)】で覆い、
外装ケースに触れた上昇気流が、ロケットストーブ内で
ダウンドラフトを起こし、急降下する。
これが大型の暖房用のシステムです。
でもね、ここだけの話。
ロケットストーブの能力は、「ヒートライザーによるものが大きい」ので、
ダウンドラフトは、結構、適当でも問題なかったりする。
まとめ。
ロケットストーブは、『煙突を、ストーブ本体に入れるという発想で、強い排気能力を生んだもの』なのね。
通常の薪ストーブの排気が、煙突に依存しているのに比べ、
ロケットストーブは、それ自体が排気能力を持つの。
その特徴が、【蓄熱ユニット】と出会うと、すごい暖房効率を生みます。
レンガや石、粘土で作った暖かい「ベンチシート」や「ベット」など。
さまざまなアイデアの蓄熱ユニットがあります。
蓄熱ユニットを通過した、末端の排気温度は、30〜40℃。
生み出されるほとんどの『熱量』は、室内に蓄えられるの。
『余すところ無く、生み出した熱量を暖房に活かすことができる』
これが【暖房用ロケットストーブ】の最大のメリットなのね。
【2・長い薪を使える】
ロケットストーブは、薪の長さを選びません。
理論上、どれだけ長い薪をくべても、燃えます。
お線香が燃えるみたいに、着火点に向かって、どんどん落ちていく仕組み。
ただ、この縦に薪をくべる方法は、危ないです。
薪が倒れやすく、管理が大変。
廻りの可燃物に引火しちゃう可能性もあります。
また、『連続燃焼』も苦手です。
太い薪をポンと入れて、ほったらかしの通常の薪ストーブと比べ、
15分おきに面倒を見てやらないと、機嫌を悪くしちゃう。
これは、ロケットストーブの大きな『デメリット』のひとつです。
オハナのロケットストーブでは、焚き口を広くして、
薪を水平にくべることで、ある程度、この問題を解決しています。
(→大型ロケットストーブの実用的燃焼法)
ロケットストーブの設計をする際、使う人の生活スタイルまで、
考慮する必要があるでしょう。
【3・煙の出ない焚き口】
基本的に、ロケットストーブの着火は簡単だと感じます。
焚き付けに、良く乾いた「細い薪数本」と新聞紙が2枚ほどあれば、
すぐに吸気が始まるの。
燃やし始めに、ある程度、風が必要なことがあるため、ロケットストーブの設置場所は、『部屋の奥』より、『入り口脇の風が入りやすい場所』の方が適しています。
吸気が順調に行われる限り、煙が逆流することはありませんし、
火が焚き口からはみ出すことも、ありません。
ただし・・
1)煙道を「65%以上」閉じたとき。
2)熾き火を押し込みすぎて、ヒートライザーが詰まってしまったとき。
3)煙突の先で、極端に逆風が強いとき。
4)使い始め。蓄熱ユニットが、極端に冷えているとき。
たまに逆流してしまうこともあります。
煙が部屋に充満してしまうことも想定して、
排気窓(または換気扇)を必ず付けた方が良いです。
小学生の子供たちでも、ロケットストーブの燃焼状態を維持できます。
ロケットストーブのコントロールは、あまり難しく無いと感じます。
【4・横引き出来る煙突】
はじめてロケットストーブを見るひとが、かならず驚くのが、
この『横引き出来る煙突』。
「12m」まで横引きが可能と云われていますが、
実践されているそのデータを僕は知りません。
しかし。オハナのロケットストーブは、煙突を6m横引きしていますが、
その出力には、まだかなりの余裕があると感じます。
条件付きで、12mは可能だと思います。
信じられないのですが、こんな稲妻みたいなジグザグの配管でさえ、
問題なく排気します。
この強力な送風能力は、様々な蓄熱ユニットのアイデアを実現します。
オハナのストーブは、燃焼で生まれる『熱風』を、
ヒートベンチと床暖房の両方に送っています。
『ヒートベンチ』は、柔らかく間接的に人を暖める「ペチカ型」の暖房ユニット。
『床暖房』は、足下を熱風が流れる「オンドル型」の暖房ユニットなんですね。
ただ、実際使うケースで、ほとんどの熱量をベンチに送っています。
ロケットストーブには、「ペチカ型」の方が、相性が良いようです。
【デメリット:結露について】
もっともロケットストーブのデメリットになるのが、結露です。
木を燃やすことで、科学的にかならず排気に水分が含まれます。
これが結露すると、木酢液のような酸性を示し、
金属の配管を腐食していきます。
あとで、説明しますが、
煙突の断熱で、ある程度、それを防ぐことは可能です。
レンガのベンチシートはその点、結露には強いようですね。
ベンチが暖まるスピードが早く、温度調節が難しいと聞きます。
【レンガタイプのヒートベンチの造作】
このベンチシートは、軽井沢のRさんの施工。
同様の暖房システムをもう1カ所、作っていて、どちらも実用レベルです。
Rさんのベンチは、
リターン式を採用していて、より熱効率の良いユニット。
美しく、とても機能的です。
漆黒の長方体をした独特なヒートライザー。
『レンガタイプのロケットストーブ』
完成形のひとつだと思います。
【土タイプのベンチシートの造作】
スパイラルダクトに、粘土を当てて作るのは、
『土タイプ』のベンチシート。
オハナのストーブは、この『土タイプ』の方法で作っています。
『土タイプ』は、造形が自由であることが、魅力です。
そのメリットの反面、配管が「結露水の酸性」に弱く、重量があり、
大量の粘土を必要とすること、施工に時間がかかるなど、
多くのデメリットを抱えます。
結露は、2重煙突などの断熱するなどの工夫で、
ある程度、回避することが可能です。
『土タイプ』のベンチシートの過程を紹介します。
施工は、5段階。
1)『粗塗り土』を塗る。
粘土は、壊した壁土と新しい粘土をあわせて、
1ヶ月ほど嫌気発酵させたものを使います。
2)『麻の布』を塗り込んで、もう一度『粗塗り土』を塗る。
園芸用の根っこに巻いて使う、麻の布をベンチに塗り込んであります。
割れ(クラック)が少なく、施工後の暴れを防ぎます。
縦のシート部分には、縄が塗り込まれています。
3)砂を混ぜた『中塗り土』を塗る。
砂を混ぜることで、割れをさらに減らします。
ここで、だいたいの造形を決めていきます。
4)『砂漆喰』を塗る。
漆喰に砂を加えたものを塗ります。
セメントで作ったベンチと同じくらいの強度が出ます。
5)「のろ」と呼ばれるつるつるの表面
『のろ』は昔の化粧かまどなどに使われた、左官技術、独特の塗料です。
海藻の糊を使い、ドロマイトなどを配合したもの。
ベンガラに炭を混ぜて、美しいアースカラーを表現しています。
とても薄く塗りつけるため、かなり卓越した左官技術を必要とします。
塗りつけた後は、手で磨く。
磨くことで、レザーのような美しい風合いが生まれます。
完成したオハナのベンチシートの造作。
ロケットストーブの接続部の造作。
とても美しい仕上がりです。
【ベンチシートの能力と煙突の埋め込み深度】
稼働したヒートベンチ。
先端は36℃。
かなり温かい。
まるで動物の背中に乗っているようです。
煙突は9cm、ベンチに埋め込んであります。
6mのベンチ末端で、26℃くらい。
もうちょっと、煙突の埋め込みを浅くすれば良かったです。
埋め込み深度は、先端で7〜8cm。
末端で、6cmが理想だと思います。
【ロケットストーブの設計図】
オハナストーブの設計、裁断の寸法です。
ロケットストーブは、自作が基本です。
自分で作ったから、壊れても自分で治せる。
プロトタイプは、ドラム缶でヒートライザーを作ったのですが、
完成バージョンを作るにあたり、僕は、
ロケットストーブ、そのものの美しさも追求してみたいと考えました。
【森のロケットストーブ】
「プロトタイプ:ロケットストーブ」
初期のプロトタイプの外装は、ドラム缶で自作したものを使用していました。
トッププレートの温度は、前回で330℃に達し、
天ぷらの調理も可能でした。
この外装を外し、3倍の厚さを持つ鍛鉄製に作り替える計画を立てました。
完成版のロケットストーブです。
秩父の鍛鉄のマイスター、西田氏がデザインして、
その弟子の謙太郎くんが、一ヶ月がかりで打ち出してくれた
切り株型・鍛鉄製外装「森のロケットストーブ」。
ドラム缶の3倍の鉄の厚みは、ヒートライザーの暖房性能を上げ、
黒い色は、遠赤外線の放出により優れています。
それを囲む、レンガで築いた壁も、
最大で100℃にもなる放射熱に耐え、
そこに蓄えた熱をゆっくり放出することに役立っています。
これ一台で、寒い冬も、
キッチンオハナの空間は、かなり温められています。
ストーブの上で、巣作りするつがいの小鳥と、
巣の中には、可愛い4つのたまご。
鍛鉄マイスター・西田さん。
普段は、『鉄』で実物大の恐竜とか、平目とか変なもの作っちゃう
変わった人なのですけど。
その表現力は、神業でした。
鉄が、命を吹き込まれたように生き生きとしています。
【5・煙突掃除が必要ない】
最後に、ロケットストーブの5番目のスキルとして、
「煙突掃除が必要ない」というのもあるの。
嘘でしょ、云う人もいるけど。
じゃあ、このエンドの穴から、特別に中をご案内。
ひと冬、150日稼働した状態での煙突内部。
全く掃除をしていません。
多少の結晶がありますが、燃焼に致命的なダメージを与えるものではないです。
普通のストーブだと、ヘタしたら毎週、まっくろ黒すけだもん。
もう少し、ほっといてみます^^。
【ロケットストーブという選択肢】
完成したキッチンオハナのロケットストーブ。
ロケットストーブとしては、実用的な能力を持ち、
かなり好調なひとつだと思います。
まだ実用例少なかったから、燃えなかったらどうしようと思いました^^。
燃えなかったら、嫁さんに土下座ですから。
でもまだ、直したい部分は、多いです。
ロケットストーブには、無限の可能性があると思うの。
僕は、見た目重視で作っちゃったけど、
高効率の薪オーブンや、薪のキッチンシステム。
より機能的な蓄熱暖房システム。
想像するだけで、ワクワクするようなアイデアを実現する可能性もあります。
そんな楽しい気持ちが、新しいエネルギーの使い方を考えるきっかけになると良いな。
それが、僕がロケットストーブを作った理由です。
『ロケットストーブ』
このシステムが最上ではありません。
かならずしも便利とはいえないし、
優れたメリットと同じくらいの、デメリットもあります。
部屋を暖めるだけなら、他にも効率の良いストーブはいっぱいあるから。
その上で、生活スタイルにあったものを選択していただければと思うのです。
ロケットストーブは、「素敵な不便」です。
利便性や効率ばかりをもとめる、
今の僕たちの生活は、持続しないと思うの。
でも、こういう「今までになかった選択肢」が、人々に注目されていること。
世界は変わり始めているのかもしれないね。
恐れとか、不安ではない、
楽しいこころが、世界を変えます。
きっと、より良い方向に。
【キッチンオハナについて】
キッチンオハナは、山梨県の八ヶ岳の麓、標高750m。
築60年の古民家をセルフリフォームして作った、野菜料理専門のカフェレストランです。
「キッチンオハナ」HP
オハナでは、冬期(11月上旬から3月下旬頃)まで、実用化したヒートベンチを温めるためのロケットストーブを運転しています。
ヒートベンチは大きくありませんので、毎日、ひと組のお客様の予約しか、ご案内できません。
見学にお越しの際は、事前にお電話をいただけると、リザーブできます。
ロケットストーブが燃えている様子は、店内、どちらのお席からでも、ごらんいただけます。
あと、いちおうごはん屋さんなので、ごはん食べていただけると嬉しいです^^。
ランチは、予約制です。
山梨県北杜市高根町村山西割1140
0551−46−2177 キッチンオハナ
ロケットストーブのお話は、お昼のピーク時間の忙しい時は、難しいので、1時半以降の遅い時間であれば、比較的、ご案内しやすいです。
ランチは、3時まで、それ以降は5時閉店まで、お茶とお菓子の時間になります。
あと。
基本店主は、技術者ではありません。
なんでもやりますが、料理を作り、コーヒーを入れるのが好きな人です。
あんまり専門的な質問には、答えられませんので、よろしくお願いいたします^^。
【関連する記事】
オハナのロケットストーブ物語
5分で分かるロケットストーブの原理<改訂版>
ロケットストーブ 1)ロケットストーブの設計
ロケットストーブ 2)蓄熱ユニットの設計
ロケットストーブ 3)スコリアと配管
ロケットストーブ 4)黄金の粘土
Simple Rocket Stove(ロケットストーブ1号)
ロケットストーブ 5)ロケットストーブの製作
ロケットストーブ 6)大型ロケットストーブの実用的燃焼法
ロケットストーブ 7)ロケットストーブの欠点
ロケットストーブの原理 パーフェクトマニュアル
まず。
大型ロケットストーブの特徴として、上げられる4項目。
1)強力な吸い上げ能力を持つ煙突
2)長い薪を使える
3)煙の出ない焚き口
4)横引き出来る煙突
・・を、順に説明しましょうね。
【1・強力な吸い上げ能力を持つ煙突】
ロケットストーブの最大の特徴といえるのが、
『ヒートライザー』と呼ばれるロケットストーブの『心臓部』。
僕が、U字溝で自作した「L字型」のパーツです。
このヒートライザーが、何か?について説明するために、
ちょっと知識を整理します。
【①:焚き火】
熱は、全方向に拡散し、
水平に360度で、吸気しています。
これが『普通の火の燃え方』。
【②:16ブリック】
『焚き火』の上昇気流を、上方向に限定し、
吸気を横1方向からに、限定する。
上昇気流は、ストーブ内の空気を外に押し出し、
その分、吸気口から外気が吸い込まれる。
これが『16ブリック』という、もっとも原始的なロケットストーブの形。
16個のブロックで作ることが可能なのね。
南アジアやアフリカの方では、
この方法を使って、調理している国もあります。
【③:ロケットストーブ】
この煙突を断熱することで、煙突内の温度を上げ、
上昇排気力をさらに強化出来るの。
『断熱した煙突』。
それが「ヒートライザー」なのね。
断熱は、煙突内の温度を上げるのが目的。
携帯型「Simple Rocket Stove」は、この仕組み。
でも、温度が上がると、なぜ排気力が上がるのでしょう?
煙突の『吸い上げ能力』は、『煙突内の温度』に比例します。
高さ90cm程度の大型ロケットストーブの煙突(とっても高温)は、
30mの大きな煙突(低温)と同じくらいの能力だと、云われています。
【④:暖房用の大型ロケットストーブ】
『ヒートライザー』を【外装ケース(ドラム缶など)】で覆い、
外装ケースに触れた上昇気流が、ロケットストーブ内で
ダウンドラフトを起こし、急降下する。
これが大型の暖房用のシステムです。
でもね、ここだけの話。
ロケットストーブの能力は、「ヒートライザーによるものが大きい」ので、
ダウンドラフトは、結構、適当でも問題なかったりする。
まとめ。
ロケットストーブは、『煙突を、ストーブ本体に入れるという発想で、強い排気能力を生んだもの』なのね。
通常の薪ストーブの排気が、煙突に依存しているのに比べ、
ロケットストーブは、それ自体が排気能力を持つの。
その特徴が、【蓄熱ユニット】と出会うと、すごい暖房効率を生みます。
レンガや石、粘土で作った暖かい「ベンチシート」や「ベット」など。
さまざまなアイデアの蓄熱ユニットがあります。
蓄熱ユニットを通過した、末端の排気温度は、30〜40℃。
生み出されるほとんどの『熱量』は、室内に蓄えられるの。
『余すところ無く、生み出した熱量を暖房に活かすことができる』
これが【暖房用ロケットストーブ】の最大のメリットなのね。
【2・長い薪を使える】
ロケットストーブは、薪の長さを選びません。
理論上、どれだけ長い薪をくべても、燃えます。
お線香が燃えるみたいに、着火点に向かって、どんどん落ちていく仕組み。
ただ、この縦に薪をくべる方法は、危ないです。
薪が倒れやすく、管理が大変。
廻りの可燃物に引火しちゃう可能性もあります。
また、『連続燃焼』も苦手です。
太い薪をポンと入れて、ほったらかしの通常の薪ストーブと比べ、
15分おきに面倒を見てやらないと、機嫌を悪くしちゃう。
これは、ロケットストーブの大きな『デメリット』のひとつです。
オハナのロケットストーブでは、焚き口を広くして、
薪を水平にくべることで、ある程度、この問題を解決しています。
(→大型ロケットストーブの実用的燃焼法)
ロケットストーブの設計をする際、使う人の生活スタイルまで、
考慮する必要があるでしょう。
【3・煙の出ない焚き口】
基本的に、ロケットストーブの着火は簡単だと感じます。
焚き付けに、良く乾いた「細い薪数本」と新聞紙が2枚ほどあれば、
すぐに吸気が始まるの。
燃やし始めに、ある程度、風が必要なことがあるため、ロケットストーブの設置場所は、『部屋の奥』より、『入り口脇の風が入りやすい場所』の方が適しています。
吸気が順調に行われる限り、煙が逆流することはありませんし、
火が焚き口からはみ出すことも、ありません。
ただし・・
1)煙道を「65%以上」閉じたとき。
2)熾き火を押し込みすぎて、ヒートライザーが詰まってしまったとき。
3)煙突の先で、極端に逆風が強いとき。
4)使い始め。蓄熱ユニットが、極端に冷えているとき。
たまに逆流してしまうこともあります。
煙が部屋に充満してしまうことも想定して、
排気窓(または換気扇)を必ず付けた方が良いです。
小学生の子供たちでも、ロケットストーブの燃焼状態を維持できます。
ロケットストーブのコントロールは、あまり難しく無いと感じます。
【4・横引き出来る煙突】
はじめてロケットストーブを見るひとが、かならず驚くのが、
この『横引き出来る煙突』。
「12m」まで横引きが可能と云われていますが、
実践されているそのデータを僕は知りません。
しかし。オハナのロケットストーブは、煙突を6m横引きしていますが、
その出力には、まだかなりの余裕があると感じます。
条件付きで、12mは可能だと思います。
信じられないのですが、こんな稲妻みたいなジグザグの配管でさえ、
問題なく排気します。
この強力な送風能力は、様々な蓄熱ユニットのアイデアを実現します。
オハナのストーブは、燃焼で生まれる『熱風』を、
ヒートベンチと床暖房の両方に送っています。
『ヒートベンチ』は、柔らかく間接的に人を暖める「ペチカ型」の暖房ユニット。
『床暖房』は、足下を熱風が流れる「オンドル型」の暖房ユニットなんですね。
ただ、実際使うケースで、ほとんどの熱量をベンチに送っています。
ロケットストーブには、「ペチカ型」の方が、相性が良いようです。
【デメリット:結露について】
もっともロケットストーブのデメリットになるのが、結露です。
木を燃やすことで、科学的にかならず排気に水分が含まれます。
これが結露すると、木酢液のような酸性を示し、
金属の配管を腐食していきます。
あとで、説明しますが、
煙突の断熱で、ある程度、それを防ぐことは可能です。
レンガのベンチシートはその点、結露には強いようですね。
ベンチが暖まるスピードが早く、温度調節が難しいと聞きます。
【レンガタイプのヒートベンチの造作】
このベンチシートは、軽井沢のRさんの施工。
同様の暖房システムをもう1カ所、作っていて、どちらも実用レベルです。
Rさんのベンチは、
リターン式を採用していて、より熱効率の良いユニット。
美しく、とても機能的です。
漆黒の長方体をした独特なヒートライザー。
『レンガタイプのロケットストーブ』
完成形のひとつだと思います。
【土タイプのベンチシートの造作】
スパイラルダクトに、粘土を当てて作るのは、
『土タイプ』のベンチシート。
オハナのストーブは、この『土タイプ』の方法で作っています。
『土タイプ』は、造形が自由であることが、魅力です。
そのメリットの反面、配管が「結露水の酸性」に弱く、重量があり、
大量の粘土を必要とすること、施工に時間がかかるなど、
多くのデメリットを抱えます。
結露は、2重煙突などの断熱するなどの工夫で、
ある程度、回避することが可能です。
『土タイプ』のベンチシートの過程を紹介します。
施工は、5段階。
1)『粗塗り土』を塗る。
粘土は、壊した壁土と新しい粘土をあわせて、
1ヶ月ほど嫌気発酵させたものを使います。
2)『麻の布』を塗り込んで、もう一度『粗塗り土』を塗る。
園芸用の根っこに巻いて使う、麻の布をベンチに塗り込んであります。
割れ(クラック)が少なく、施工後の暴れを防ぎます。
縦のシート部分には、縄が塗り込まれています。
3)砂を混ぜた『中塗り土』を塗る。
砂を混ぜることで、割れをさらに減らします。
ここで、だいたいの造形を決めていきます。
4)『砂漆喰』を塗る。
漆喰に砂を加えたものを塗ります。
セメントで作ったベンチと同じくらいの強度が出ます。
5)「のろ」と呼ばれるつるつるの表面
『のろ』は昔の化粧かまどなどに使われた、左官技術、独特の塗料です。
海藻の糊を使い、ドロマイトなどを配合したもの。
ベンガラに炭を混ぜて、美しいアースカラーを表現しています。
とても薄く塗りつけるため、かなり卓越した左官技術を必要とします。
塗りつけた後は、手で磨く。
磨くことで、レザーのような美しい風合いが生まれます。
完成したオハナのベンチシートの造作。
ロケットストーブの接続部の造作。
とても美しい仕上がりです。
【ベンチシートの能力と煙突の埋め込み深度】
稼働したヒートベンチ。
先端は36℃。
かなり温かい。
まるで動物の背中に乗っているようです。
煙突は9cm、ベンチに埋め込んであります。
6mのベンチ末端で、26℃くらい。
もうちょっと、煙突の埋め込みを浅くすれば良かったです。
埋め込み深度は、先端で7〜8cm。
末端で、6cmが理想だと思います。
【ロケットストーブの設計図】
オハナストーブの設計、裁断の寸法です。
ロケットストーブは、自作が基本です。
自分で作ったから、壊れても自分で治せる。
プロトタイプは、ドラム缶でヒートライザーを作ったのですが、
完成バージョンを作るにあたり、僕は、
ロケットストーブ、そのものの美しさも追求してみたいと考えました。
【森のロケットストーブ】
「プロトタイプ:ロケットストーブ」
初期のプロトタイプの外装は、ドラム缶で自作したものを使用していました。
トッププレートの温度は、前回で330℃に達し、
天ぷらの調理も可能でした。
この外装を外し、3倍の厚さを持つ鍛鉄製に作り替える計画を立てました。
完成版のロケットストーブです。
秩父の鍛鉄のマイスター、西田氏がデザインして、
その弟子の謙太郎くんが、一ヶ月がかりで打ち出してくれた
切り株型・鍛鉄製外装「森のロケットストーブ」。
ドラム缶の3倍の鉄の厚みは、ヒートライザーの暖房性能を上げ、
黒い色は、遠赤外線の放出により優れています。
それを囲む、レンガで築いた壁も、
最大で100℃にもなる放射熱に耐え、
そこに蓄えた熱をゆっくり放出することに役立っています。
これ一台で、寒い冬も、
キッチンオハナの空間は、かなり温められています。
ストーブの上で、巣作りするつがいの小鳥と、
巣の中には、可愛い4つのたまご。
鍛鉄マイスター・西田さん。
普段は、『鉄』で実物大の恐竜とか、平目とか変なもの作っちゃう
変わった人なのですけど。
その表現力は、神業でした。
鉄が、命を吹き込まれたように生き生きとしています。
【5・煙突掃除が必要ない】
最後に、ロケットストーブの5番目のスキルとして、
「煙突掃除が必要ない」というのもあるの。
嘘でしょ、云う人もいるけど。
じゃあ、このエンドの穴から、特別に中をご案内。
ひと冬、150日稼働した状態での煙突内部。
全く掃除をしていません。
多少の結晶がありますが、燃焼に致命的なダメージを与えるものではないです。
普通のストーブだと、ヘタしたら毎週、まっくろ黒すけだもん。
もう少し、ほっといてみます^^。
【ロケットストーブという選択肢】
完成したキッチンオハナのロケットストーブ。
ロケットストーブとしては、実用的な能力を持ち、
かなり好調なひとつだと思います。
まだ実用例少なかったから、燃えなかったらどうしようと思いました^^。
燃えなかったら、嫁さんに土下座ですから。
でもまだ、直したい部分は、多いです。
ロケットストーブには、無限の可能性があると思うの。
僕は、見た目重視で作っちゃったけど、
高効率の薪オーブンや、薪のキッチンシステム。
より機能的な蓄熱暖房システム。
想像するだけで、ワクワクするようなアイデアを実現する可能性もあります。
そんな楽しい気持ちが、新しいエネルギーの使い方を考えるきっかけになると良いな。
それが、僕がロケットストーブを作った理由です。
『ロケットストーブ』
このシステムが最上ではありません。
かならずしも便利とはいえないし、
優れたメリットと同じくらいの、デメリットもあります。
部屋を暖めるだけなら、他にも効率の良いストーブはいっぱいあるから。
その上で、生活スタイルにあったものを選択していただければと思うのです。
ロケットストーブは、「素敵な不便」です。
利便性や効率ばかりをもとめる、
今の僕たちの生活は、持続しないと思うの。
でも、こういう「今までになかった選択肢」が、人々に注目されていること。
世界は変わり始めているのかもしれないね。
恐れとか、不安ではない、
楽しいこころが、世界を変えます。
きっと、より良い方向に。
【キッチンオハナについて】
キッチンオハナは、山梨県の八ヶ岳の麓、標高750m。
築60年の古民家をセルフリフォームして作った、野菜料理専門のカフェレストランです。
「キッチンオハナ」HP
オハナでは、冬期(11月上旬から3月下旬頃)まで、実用化したヒートベンチを温めるためのロケットストーブを運転しています。
ヒートベンチは大きくありませんので、毎日、ひと組のお客様の予約しか、ご案内できません。
見学にお越しの際は、事前にお電話をいただけると、リザーブできます。
ロケットストーブが燃えている様子は、店内、どちらのお席からでも、ごらんいただけます。
あと、いちおうごはん屋さんなので、ごはん食べていただけると嬉しいです^^。
ランチは、予約制です。
山梨県北杜市高根町村山西割1140
0551−46−2177 キッチンオハナ
ロケットストーブのお話は、お昼のピーク時間の忙しい時は、難しいので、1時半以降の遅い時間であれば、比較的、ご案内しやすいです。
ランチは、3時まで、それ以降は5時閉店まで、お茶とお菓子の時間になります。
あと。
基本店主は、技術者ではありません。
なんでもやりますが、料理を作り、コーヒーを入れるのが好きな人です。
あんまり専門的な質問には、答えられませんので、よろしくお願いいたします^^。
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ロケットストーブ 1)ロケットストーブの設計
ロケットストーブ 2)蓄熱ユニットの設計
ロケットストーブ 3)スコリアと配管
ロケットストーブ 4)黄金の粘土
Simple Rocket Stove(ロケットストーブ1号)
ロケットストーブ 5)ロケットストーブの製作
ロケットストーブ 6)大型ロケットストーブの実用的燃焼法
ロケットストーブ 7)ロケットストーブの欠点
ロケットストーブの原理 パーフェクトマニュアル
この記事へのコメント
1. Posted by なんでも屋 May 21, 2012 10:11
おいらのためにまとめをありがとうございます(笑)。
とりあえずヒートライザー部分の部品は大方集まりました。現在、薪をせっせと集めながら、ペール缶ロケットストーブを試作して色々と実験中です。
部屋が狭いので、煙道部分での熱回収をどうやって行うのかを悩んでます。ヒートランザー部分だけで十分温まりそうな気もしてますが。
とりあえずヒートライザー部分の部品は大方集まりました。現在、薪をせっせと集めながら、ペール缶ロケットストーブを試作して色々と実験中です。
部屋が狭いので、煙道部分での熱回収をどうやって行うのかを悩んでます。ヒートランザー部分だけで十分温まりそうな気もしてますが。
2. Posted by papa May 21, 2012 19:33
なんでも屋さん、こんばんは。
あれ、チキチキ号、大活躍ですね。
使い方が、普通に軽トラなんですけど^^。
あれ、チキチキ号、大活躍ですね。
使い方が、普通に軽トラなんですけど^^。
3. Posted by tairaku May 22, 2012 01:12
PCだと絵上手いじゃん。
4. Posted by papa May 22, 2012 07:03
>PCだと絵上手いじゃん。
この画像を作成するのに、全部で24時間以上かけていますもの。
ホント総集編。
全部、盛り込んじゃえ、みたいな。
この画像を作成するのに、全部で24時間以上かけていますもの。
ホント総集編。
全部、盛り込んじゃえ、みたいな。
5. Posted by なんでも屋 May 22, 2012 20:37
チキチキ号はマルチパーパスカーなのです。
キャンプからサーキットまで(笑)。ありとあらゆる道をあらゆる状況で走れるようにチューニングしてあります(馬鹿)。
ところで、良く読んで気が付いたのですが...「ダウンドラフトは適当でも問題ない」んですか?
今試作一号機の引きが悪いのがダウンドラフトが有効に働いていないのではないかと、二号機で改善しようと思っているのですが...適当でいいなら、引きは改善できないのだ。ま、やってみればわかるか。どーせおいらは自分でやらないと理解できない奴だし。(自爆)
キャンプからサーキットまで(笑)。ありとあらゆる道をあらゆる状況で走れるようにチューニングしてあります(馬鹿)。
ところで、良く読んで気が付いたのですが...「ダウンドラフトは適当でも問題ない」んですか?
今試作一号機の引きが悪いのがダウンドラフトが有効に働いていないのではないかと、二号機で改善しようと思っているのですが...適当でいいなら、引きは改善できないのだ。ま、やってみればわかるか。どーせおいらは自分でやらないと理解できない奴だし。(自爆)
6. Posted by papa May 22, 2012 21:45
マルチパーパスって、どんな使い方も出来るってことなのですね。
なるほど。
ていうか、すごいですね。
ダウンドラフト、ヒートライザーと同じ煙道の断面積をキープして、
包み込むように落とすと云うのが教科書なのですが。
R氏のロケットストーブは全部、横にそのままゴーッとダウンドラフトしていて、面積も適当。
極端に広くしたり、狭くしすぎなければ、
全然、問題ないと結論です。
ロケットストーブの外装の厚さを上げれば、ロケットストーブ自体から発生する熱量が増えるようです。
粘土やレンガで、「ペチカ合体型」作ったら、ベンチ要らないでしょうね。
なるほど。
ていうか、すごいですね。
ダウンドラフト、ヒートライザーと同じ煙道の断面積をキープして、
包み込むように落とすと云うのが教科書なのですが。
R氏のロケットストーブは全部、横にそのままゴーッとダウンドラフトしていて、面積も適当。
極端に広くしたり、狭くしすぎなければ、
全然、問題ないと結論です。
ロケットストーブの外装の厚さを上げれば、ロケットストーブ自体から発生する熱量が増えるようです。
粘土やレンガで、「ペチカ合体型」作ったら、ベンチ要らないでしょうね。
7. Posted by zhao4 November 30, 2012 13:29
はじめまして。最近ロケットストーブに興味を持って作ってみようかと思っています。
質問させてください。
このブログのように、長い煙突を作った場合、すすなどで煙突が詰まることはないのでしょうか。また、冷えた時には煙突内で結露が起きるのでは?と思いました。
そのあたりのメンテナンスについて疑問を持ちました。
10年、20年とメンテナンスフリーで使っていけるのでしょうか?
お答えいただければ幸いです。
質問させてください。
このブログのように、長い煙突を作った場合、すすなどで煙突が詰まることはないのでしょうか。また、冷えた時には煙突内で結露が起きるのでは?と思いました。
そのあたりのメンテナンスについて疑問を持ちました。
10年、20年とメンテナンスフリーで使っていけるのでしょうか?
お答えいただければ幸いです。
8. Posted by papa December 01, 2012 01:46
ロケットストーブについては、ある程度、ノウハウが蓄積できたと思うので、まったく新しいシリーズで、完全版のマニュアルを作りたいなと考えています。
うーん。
お正月くらいでしょうか。
じゃ、質問に答えますね。
>長い煙突を作った場合、すすなどで煙突が詰まることはないのでしょうか。
全くないとは云えないのですが。
60回ほど燃焼実験を繰り返した状態で、灰は蓄積は、ほとんどありません。
ヒートライザー内には、ススが確認出来ますが、詰まる可能性は現在、低いです。
>冷えた時には煙突内で結露が起きるのでは?
ロケットストーブの煙突は、温度が低く、煙突というより排気筒です。
排気温は、30〜50℃程度になるようです(僕の場合です)。
結露水が、発生しやすく、
それが酸性であるのが、ロケットストーブの最大のデメリットです。
ステンレスでも、錆びてしまいます。
配管が、酸性によって腐食することと、
結露水が発生したとき、それを排出するプランを検討することで、
ロケットストーブの寿命を延ばすことが出来ます。
ヒートライザー自体は、高温なので、結露水の影響を受けないと思います。
問題は、蓄熱ユニット及び、野外煙突部分でしょうか。
>10年、20年とメンテナンスフリーで使っていけるのでしょうか?
難しいと思います。
僕がヒートライザー部分に使った、U字溝は、本来熱に強い素材ではありませんから。
5年はもったとしても、20年は無理だと思います。
でもね、ラス網とピザ釜用の高性能耐熱セメントで、もっと強固で実用的なものの作成も可能だと思うのです。
もう一回作ったら、今よりもっと高性能のものを作れると思います。
思うのですが。
ロケットストーブは、自分で作る必要があります。
お金だけだして誰かが作るのであれば、普通の薪ストーブにした方が良いです。
うーん。
お正月くらいでしょうか。
じゃ、質問に答えますね。
>長い煙突を作った場合、すすなどで煙突が詰まることはないのでしょうか。
全くないとは云えないのですが。
60回ほど燃焼実験を繰り返した状態で、灰は蓄積は、ほとんどありません。
ヒートライザー内には、ススが確認出来ますが、詰まる可能性は現在、低いです。
>冷えた時には煙突内で結露が起きるのでは?
ロケットストーブの煙突は、温度が低く、煙突というより排気筒です。
排気温は、30〜50℃程度になるようです(僕の場合です)。
結露水が、発生しやすく、
それが酸性であるのが、ロケットストーブの最大のデメリットです。
ステンレスでも、錆びてしまいます。
配管が、酸性によって腐食することと、
結露水が発生したとき、それを排出するプランを検討することで、
ロケットストーブの寿命を延ばすことが出来ます。
ヒートライザー自体は、高温なので、結露水の影響を受けないと思います。
問題は、蓄熱ユニット及び、野外煙突部分でしょうか。
>10年、20年とメンテナンスフリーで使っていけるのでしょうか?
難しいと思います。
僕がヒートライザー部分に使った、U字溝は、本来熱に強い素材ではありませんから。
5年はもったとしても、20年は無理だと思います。
でもね、ラス網とピザ釜用の高性能耐熱セメントで、もっと強固で実用的なものの作成も可能だと思うのです。
もう一回作ったら、今よりもっと高性能のものを作れると思います。
思うのですが。
ロケットストーブは、自分で作る必要があります。
お金だけだして誰かが作るのであれば、普通の薪ストーブにした方が良いです。
9. Posted by papa December 01, 2012 07:28
ロケットストーブには、メリットとデメリットがあります。
デメリットを置いても、余りあるほどの暖房効率が最大の特徴ですが、基本設計を自分で理解して、ある程度のメンテナンスを、自分で出来ることは、オーナーの条件になると思うのです。
デメリットを置いても、余りあるほどの暖房効率が最大の特徴ですが、基本設計を自分で理解して、ある程度のメンテナンスを、自分で出来ることは、オーナーの条件になると思うのです。
10. Posted by テスト September 27, 2013 01:02
機能面も素晴らしいけど、何より美しい。メカニズムも、佇まいも
11. Posted by papa October 08, 2013 07:41
ありがとうございます、テストさん^^。
12. Posted by 堀 宏道 December 09, 2013 21:20
はじめまして、京都のじぃーじと申します。
ロケットストーブ企んでおります。
papaさんのサイトリンクさせて頂きました。
よろしくお願い致します。
ロケットストーブ企んでおります。
papaさんのサイトリンクさせて頂きました。
よろしくお願い致します。
13. Posted by papa December 11, 2013 07:46
ありがとうございます。リンク嬉しいです。
14. Posted by 堀 宏道 January 26, 2014 21:22
完成しました、見に来てください。
15. Posted by papa January 27, 2014 08:31
すごいですね^^。
あの外気を流入する仕組み僕もやりたかったんです。
ピザ釜のフライパンの蓋とか、最高です。
僕も、もう一台作りたくなりました。
あの外気を流入する仕組み僕もやりたかったんです。
ピザ釜のフライパンの蓋とか、最高です。
僕も、もう一台作りたくなりました。
16. Posted by papa February 07, 2014 12:12
福渡さま、ごめんなさい。
システムについてはご相談に乗れるのですが、
ご要望のサービス提供はできないです。
本職が、ロケットストーブではないので。
お力になれず、申し訳ありません。
システムについてはご相談に乗れるのですが、
ご要望のサービス提供はできないです。
本職が、ロケットストーブではないので。
お力になれず、申し訳ありません。
17. Posted by 吉田川 龍之介 February 13, 2014 10:41
U字溝の寿命は
どれくらいでしょうか?
どれくらいでしょうか?
18. Posted by 吉田川 龍之介 February 13, 2014 12:55
たびたび すみません
木す液の腐食対策で熱交換器に
土管を考えてますが
ヒートライザーも
土管でいいかとも思ってまして
U字溝と素焼き土管だと
どちらが長持ちしますでしょうか?
木す液の腐食対策で熱交換器に
土管を考えてますが
ヒートライザーも
土管でいいかとも思ってまして
U字溝と素焼き土管だと
どちらが長持ちしますでしょうか?
19. Posted by papa February 14, 2014 07:14
U字溝は耐熱性能無いから、弱いですよ。
短くて、半年。
中に、鉄の骨格が入っているから、そう簡単に壊れないのですが、
鉄製品などががちゃがちゃぶつかると、割れることがあります。
薪のくべる時や、掃除の際に、衝撃を与えないように気をつけていれば、
2年経った今も、本体部分は健在です。
10年くらい持てばよいかなと思うのですが。
素焼きは、推測に過ぎませんが。
骨格が入ってないのではないですか。
その場合、割れやすいような気がします。
短くて、半年。
中に、鉄の骨格が入っているから、そう簡単に壊れないのですが、
鉄製品などががちゃがちゃぶつかると、割れることがあります。
薪のくべる時や、掃除の際に、衝撃を与えないように気をつけていれば、
2年経った今も、本体部分は健在です。
10年くらい持てばよいかなと思うのですが。
素焼きは、推測に過ぎませんが。
骨格が入ってないのではないですか。
その場合、割れやすいような気がします。
20. Posted by 吉田川 龍之介 February 14, 2014 18:18
回答 ありがとうございます
当方は現在ホンマ製の
一番でかい薪ストーブ一台で
暖房していますが
薪の消費を抑えるべく
とりあえず ロケットストーブを
併用しようと勉強中です
こちらの情報は誠意と
インテリジェンスがあり
とても重要な役割を担って
らっしゃると思います
これからもよろしくお願いします
当方は現在ホンマ製の
一番でかい薪ストーブ一台で
暖房していますが
薪の消費を抑えるべく
とりあえず ロケットストーブを
併用しようと勉強中です
こちらの情報は誠意と
インテリジェンスがあり
とても重要な役割を担って
らっしゃると思います
これからもよろしくお願いします
21. Posted by 西森勝時 June 22, 2014 08:50
こんにちは。はじめまして。
ロケットボイラーの記事読ませていただきました。
いいですね!
早速、我が振興区で作ってみようと思います。写真、データを利用させて頂いてよろしいでしょうか。
ロケットボイラーの記事読ませていただきました。
いいですね!
早速、我が振興区で作ってみようと思います。写真、データを利用させて頂いてよろしいでしょうか。
22. Posted by papa June 23, 2014 01:11
西森さま。
データ、自由にお役立て下さい。
素敵なものが出来ると良いですね。
個人情報は、たくさんの方の目に付くところですので、
伏せさせて頂きました。
データ、自由にお役立て下さい。
素敵なものが出来ると良いですね。
個人情報は、たくさんの方の目に付くところですので、
伏せさせて頂きました。
23. Posted by 一番 始 December 11, 2014 14:50
初めまして、あなた様のロケットストーブ、非常に参考になりました。私は魚の温室(約6×6メートル)があるのですが、安価に燃料コストの低いので、ということでロケットストーブに注目をしています。温室は木製の柱で、4方はガラス張り、屋根はちょっと上質のビニール(ガラスは作業的に困難だったので)をはってあります。地面はコンクリート敷きです。
で、燃料コストの低いロケットストーブに注目して、なんとかそれを作りたいと思ってるのですが、準備として1昨年から集めたプロパンガスボンベ70×32センチ2本と125×36センチのボンベ1本を用意してあるのですが、あとドラムカンもあります。今年こそ作ろうと思ってたのですが、いかんせんぼんべあるいはドラムカンから煙突を取り付けるちょうど適した径のパイプ(溶接するので鉄製でないと)がなかなか入手できません!
ジョイント部分には平面鉄棒円形にして細工できるのですが、這わせる煙突が入手できないので、困っています。たてて使う排気部分の煙突は、石膏煙突というか、昔どこでも使ってたような非金属のがあるので、排気部分のたて部分はそれを使いたいのですが。
温室は自作ですので、いずれ薪ストーブをと、外部から焚けるように、間口90センチ高さ180センチの部分はビニール張りにして、いつでも取り掛かれるようにその場所は確保してあります。市販ではステンレスのパイプは売られてるのですが、ジョイント部分との溶接はできないし~と悩んでいます。ドラムカンとガスボンベの組み合わせでロケットストーブを作る、よい知恵があったら教えてくださいませ。
で、燃料コストの低いロケットストーブに注目して、なんとかそれを作りたいと思ってるのですが、準備として1昨年から集めたプロパンガスボンベ70×32センチ2本と125×36センチのボンベ1本を用意してあるのですが、あとドラムカンもあります。今年こそ作ろうと思ってたのですが、いかんせんぼんべあるいはドラムカンから煙突を取り付けるちょうど適した径のパイプ(溶接するので鉄製でないと)がなかなか入手できません!
ジョイント部分には平面鉄棒円形にして細工できるのですが、這わせる煙突が入手できないので、困っています。たてて使う排気部分の煙突は、石膏煙突というか、昔どこでも使ってたような非金属のがあるので、排気部分のたて部分はそれを使いたいのですが。
温室は自作ですので、いずれ薪ストーブをと、外部から焚けるように、間口90センチ高さ180センチの部分はビニール張りにして、いつでも取り掛かれるようにその場所は確保してあります。市販ではステンレスのパイプは売られてるのですが、ジョイント部分との溶接はできないし~と悩んでいます。ドラムカンとガスボンベの組み合わせでロケットストーブを作る、よい知恵があったら教えてくださいませ。
24. Posted by papa December 15, 2014 07:22
ごめんなさい、はじめさん。
僕は技術者ではないので、質問が手に余ります^^;。
僕は技術者ではないので、質問が手に余ります^^;。