例えばこんな話
February 23, 2018
下座の行
冬の間。
店を閉めて、八ヶ岳を離れました。
遠い雪国に来て、料理ではない仕事をしました。
新しい仕事では、いちばん下です。
仕事を教えて貰う立場。
聞いても教えて貰えなかったり、
理不尽だったり、
アラばかり探されたり、
挨拶しても無視されたり、
犬みたいに手で指示されることも。
働く立場が弱くて、
言い返すことが出来ず。
半分以上の時間、
ずっと我慢ばかりしていました。
20年近く、ずっとサービスをやってきたんだという、プライドみたいなものと。
ベジタリアンの料理を作らせて貰えれば、誰にだって負けないという自信みたいなものと。
見事なくらい、そんなものゼロになった。
こんなこと無意味だと思った。
何をしに、雪国まで来たのか。
そんなとき、たまたま開いた本の、
たまたま開いたページに、
こんな言葉がありました。
「下座の行」
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February 21, 2018
ブッダと悪口男の話
ブッダの人気を羨んだのか、
彼をよく思わない男がいました。
口汚く罵ってやれば、きっとブッダのやつも
口汚く言い返してくるだろうと。
大衆の面前で、彼を酷い言葉で罵りました。
ブッダは黙り、ただ聞いていただけ。
やがて男は疲れて、黙り込んでしまいます。
ブッダは優しく言いました。
「受け取らなかった贈り物は誰のものだろう」
男はそれに言い返します。
「何をバカなことを言う。
それは、贈ったやつのものだろう!」
と言って彼は、はっと気がついた。
ブッダは言いました。
「そうです。
今、あなたは私のことを罵った。
でも、私は少しも受け取らなかった。
だから、あなたの言葉は、
全てあなたが受け取ることになるんだよ」
うーむ。
僕は、この話、ちょっと違うと思うんだ。続きを読む
彼をよく思わない男がいました。
口汚く罵ってやれば、きっとブッダのやつも
口汚く言い返してくるだろうと。
大衆の面前で、彼を酷い言葉で罵りました。
ブッダは黙り、ただ聞いていただけ。
やがて男は疲れて、黙り込んでしまいます。
ブッダは優しく言いました。
「受け取らなかった贈り物は誰のものだろう」
男はそれに言い返します。
「何をバカなことを言う。
それは、贈ったやつのものだろう!」
と言って彼は、はっと気がついた。
ブッダは言いました。
「そうです。
今、あなたは私のことを罵った。
でも、私は少しも受け取らなかった。
だから、あなたの言葉は、
全てあなたが受け取ることになるんだよ」
うーむ。
僕は、この話、ちょっと違うと思うんだ。続きを読む
February 04, 2018
本を読む時間
ここ2日くらいで、一気読みした。
『君の膵臓を食べたい』
コーヒー屋さんで、ぼろぼろ泣けて、
大変だったし。
こういうの久しぶりに読んだな。
もうずっと長いこと、料理や経営の本ばかり読んでいたから。
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September 07, 2014
いただきますの気持ち
パパさん。
子供たちの給食とかどうしてるの?
と良く聞かれるのですけど。
みんなと同じものを、
そのまま食べさせています。
出されたものは、なんでも。
おいしく食べなさいねとだけ、教えているの。
うん。
人の口に入るものが、
より安全で、人を健康の役立つものであるべきという考え方には、
僕は賛成です^^。
そういう仕事してるしね。
でも、
多くの人が思違いしていることがあると思う。
食べたものが、あなたを作るのではなく、
食べるときのあなたの想いが、あなたを作るの。
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March 10, 2014
シベリアとベンガル
あるサーカスに10匹の虎がいました。
8匹はシベリア虎で、
2匹はベンガル虎です。
シベリア虎は非常に俊敏で
頭がよく、芸をすぐにマスターします。
ところが、ベンガル虎は怠け者で
頭も悪く、ちっとも芸を覚えません。
「どうしてこんな物覚えの悪い虎を置いておくんですか?
全部、シベリア虎にすればいいじゃないですか」
と質問しました。
するとサーカスの人は、
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8匹はシベリア虎で、
2匹はベンガル虎です。
シベリア虎は非常に俊敏で
頭がよく、芸をすぐにマスターします。
ところが、ベンガル虎は怠け者で
頭も悪く、ちっとも芸を覚えません。
「どうしてこんな物覚えの悪い虎を置いておくんですか?
全部、シベリア虎にすればいいじゃないですか」
と質問しました。
するとサーカスの人は、
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February 13, 2014
寄り添う
子供が転んだ。
ホントは向こうの部屋で寝てるけど、
仮に。
今ここで、転んだとする。
膝小僧をすりむいたかな。
火がついたように泣くよね。
おいで、おいで。
うん、どこぶつけたの。
転んだの?
痛いの?
痛かったね。
よし、痛いの痛いのとんでけ、しようか。
これで、子供は必ず泣き止む。
必要なら、絆創膏を貼ってあげても良い。
足が折れたとか、そういうダメージでなければ、
子供が泣くのは、転んだからじゃない。
痛いということを、一緒に受け止めて欲しいだけ。
これ。
こんなの痛くない。全然痛くないよ。
足が折れるよりマシ。
・・とか云っちゃうと、ずっと泣く。
「痛み」は、その大小関係なく、そこにあるから。
それを流すために。
一度、受け止めてあげる必要があったのだと思うの。
痛くないよ。
そんなのもっと痛い人いるじゃん。がまんして。
・・とか、云って、薬を買いに行く。
そんなことを、今まで何回、繰り返してきたんだろう。
心に寄り添えること。
アドバイスなんて求めてない。
ただ一緒にいて欲しかっただけの人に。
今まで、置き去りにしてきた人の分まで。
今は、子供が泣いても。
にっこり笑って云えるの。
おいでおいで。
ホントは向こうの部屋で寝てるけど、
仮に。
今ここで、転んだとする。
膝小僧をすりむいたかな。
火がついたように泣くよね。
おいで、おいで。
うん、どこぶつけたの。
転んだの?
痛いの?
痛かったね。
よし、痛いの痛いのとんでけ、しようか。
これで、子供は必ず泣き止む。
必要なら、絆創膏を貼ってあげても良い。
足が折れたとか、そういうダメージでなければ、
子供が泣くのは、転んだからじゃない。
痛いということを、一緒に受け止めて欲しいだけ。
これ。
こんなの痛くない。全然痛くないよ。
足が折れるよりマシ。
・・とか云っちゃうと、ずっと泣く。
「痛み」は、その大小関係なく、そこにあるから。
それを流すために。
一度、受け止めてあげる必要があったのだと思うの。
痛くないよ。
そんなのもっと痛い人いるじゃん。がまんして。
・・とか、云って、薬を買いに行く。
そんなことを、今まで何回、繰り返してきたんだろう。
心に寄り添えること。
アドバイスなんて求めてない。
ただ一緒にいて欲しかっただけの人に。
今まで、置き去りにしてきた人の分まで。
今は、子供が泣いても。
にっこり笑って云えるの。
おいでおいで。